2020-01-01から1年間の記事一覧

2020年は「アナス・ホリビリス(本当にひどい年)」でした。

1.今年最後のブログです。振り返って2020年は,「新型コロナウィルスのパンデミック(世界的大流行)の年」として長く記憶に残るでしょう。エコノミスト誌12月19日号は「疫病の年、全てが変化した年」と題する論説を載せ、同時期のタイム誌表紙は「2020」に赤…

「サンタクロースは新型コロナウィルスの免疫を持っているから、心配しないで!」

年末年始はステイホームの人が多いでしょうね。 私の場合も、会食をともなう忘年会・新年会はほぼ全てキャンセルになりました。 自身のこともありますが、病院での医者や看護師のご苦労をTVのニュースで見ていると、高齢者は少しでも迷惑を掛けてはいけない…

東京藝大「メサイア」慈善演奏会は、今年が70回目の筈でした。

庭にあるかりん(花梨)の木が「今年は、なかなか落葉しない」と妻が不思議がっています。 例年より暖かいせいか、まだ緑の葉が残り、枝に置いた蜜柑をついばむ目白の姿の見分 けがつかないほどです。 1 2月の会食・会合予定はさすがにキャンセルが続いて、…

ドキュメンタリー映画「13 th(米国憲法修正13条)」のことなど

前回の黒人差別に関する本の紹介については、いろいろコメントを頂きました。 ブログで本書を最初に取り上げた7年前に知って、読んで「衝撃をうけた」と中島さんが書いて下さいました。 同志社女子大で勉強している飯島さん、対米歴の長い木全さんや松崎さん…

読書会と『黒人差別とアメリカ公民権運動』という本

前回は、旅した福井の喫茶店で、1950~60年代のアメリカのジャズのレコードを見つけたと書きました。岡村さんは私より少し年下なので、70年代のレコードがまだ自宅にあるので、取り出して久しぶりに聴いたと書いて下さいました。誰にも、懐かしい・若い思い…

福井の三国町の喫茶店「たぶのき」と思い出話

1. 前回報告した「Go to」を利用した福井旅行を無事に終えてから、某大学病院で半年に1回の定期的な診察を受ける機会がありました。 「最近、家に閉じこもりですか?」という質問が呼吸器科の先生からあり、 「感染者が増えているときに気が引けますが、実は…

カマラ・ハリスの「勝利演説」とGo to 福井のこと

先週の日曜日8日の朝早く、大学時代の友人2人とGo to トラベルとやらに便乗して2泊3日の旅をしてきました。 10日の夜帰宅して、早速PCに向かい、ブログに書いてくださった皆さんのコメントを読み、遅まきながらバイデン、ハリス両氏の「勝利演説」を聞きまし…

大統領選直後のアメリカとエコノミスト誌「なぜバイデンか」

前回のブログは核兵器禁止条約発効の話でした。岡村さんとMasuiさんのコメントを頂き、嬉しく拝読しました。 さて、明日の朝早くから外出の予定があり、本日中にブログを発信します。 今週は、4日までは八ヶ岳山麓に滞在し、冬は住めないので古い田舎家の水…

核兵器禁止条約が来年1月22日に国際法となる。

1. 1週間前の話です。日曜日(10月25日)、アメリカ大統領選挙についての拙いブログをアップしてから、墓参に行きました。帰宅したら、昔の職場で一緒だったニューヨーク在住の友人からメールが入っていました。 「10月24日、ホンジュラスが核兵器禁止条約へ…

神代植物公園で薔薇を見る、アメリカは大統領&議会選挙直前

1. 調布市の神代植物公園のバラ園は都内で最大とのこと。いまが秋薔薇の盛りで、先週の天気の良い日に家人と訪れました。立派なカメラを持って、熱心に接写撮影している人を多く見ました。 私の場合は、カメラも安物だし、技術もないので、芸術的な写真は無…

ニュージーランド総選挙、ジャシンダ・アーダーン首相の「地滑り的」大勝利

1.先週は、友人に誘われた「源氏物語」の連続講義が再開されたので出席し、二人で昼食もともにしました。久しぶりの再会で話も弾みました。お孫さんが、ニュージーランド(以下NZ)に留学していることが話題になりました. 慶応から交換留学生の制度で留学中…

米副大統領候補の討論会((10月7日)と「マンタラプション」

先週は気温も下がり、雨も多い東京でした。蓼科の里山でも稲の刈り入れが終わり、紅葉が始まっていることでしょう。 ところで、選挙もあと3週間ちょっとになったアメリカは、大統領とホワイトハウスのコロナ感染に揺れています。この混乱の中で、15日の2回目…

『ポスト・コロナ、資本主義から共存主義へという未来』(廣田尚久)を読む

連休が終わって少し人出が少なくなったかなと、また1週間長野の田舎に滞在しています.秋晴れの美しい日が続き、実りの稲田とすでに刈り取りの終わった田とが共存してよい眺めです。日本晴れの午後は、久しぶりに霧ヶ峰湿原までドライブし、ほんの少し歩き、…

引き続きアメリカ、RBG判事の後任問題とブレアナ・テイラー射殺事件の陪審判断。

東京に戻って、お彼岸でもあり、2回墓参に行きました。家人の実家の墓は上野に近い谷中の天王寺にあります。終えてから「谷中ぎんざ」を歩き、名物の「すずき」のメンチカツをビールと一緒に頂きました。コロナの前は行列ができる店でした。 前回紹介したル…

今回はアメリカです。ギンズバーグ判事死去と米大統領選。

1,日本時間の昨日、アメリカの最高裁判事、ルース・ベーダー・ギンズバーグ(RBG)が87歳で死去しました。この時期の彼女の死はアメリカにとって大きな事件です。5月31日のブログで彼女を紹介しました。 https://ksen.hatenablog.com/entry/2020/05/31/08160…

「秋来ぬと目にはさやかに~」と「土蔵の再建」プロジェクト

茅野の里山はだいぶ秋めいてきました。道路沿いのキバナコスモスはいまが盛りでしょうか。稲は黄金色に実り、刈り取りも近付いてきました。 よい眺めですが、残念ながら本日東京に戻ります。 田舎にいて秋を感じる一つに、風が変わったなという気配がありま…

京都から東京へ「東下り」

前回に続いてまた、京都から東京に出て来られた方のことです。「上洛」「帰洛」とは言いますが、京都人の東京行きは「東下り」でしょうか? 「東下り」の語源は在原業平の「伊勢物語」でしょうか。「なほ行き行きて、武蔵の国と下総の国との中に、いと大きな…

久しぶりに京都の方々に会い、「床屋談義」も聞きました

1. ここ10日間で、家人が1回、私が2回、合計3回日帰りで東京と茅野を電車で往復し ました。 因みに、家から中央線の茅野駅までは公共交通機関がないので、どちらかが車で送り迎えします。電車通学する高校生の子を持つ親は連日、車で送り迎えをする必要があ…

ミシェル・オバマ前大統領夫人、厳しいトランプ批判と「共感」について語る

1.アメリカ民主党大会が17~20日コロナ禍の中で「バーチャル開催」され、ジョー・バイデンとカマラ・ハリスの正副大統領候補が決まりました。11月3日共和党トランプ・ペンス組との選挙で、今後4年間のアメリカの帰趨が決まります。 大会初日の最大の話題は…

75年前の昨日、日本の国民は降伏を知らされた

1.昨日は終戦記念日でした。75年間、少なくとも日本は、戦争がなく暮らしています。これがどんなに貴重なことかと思います。 この年になっても、平和な田舎暮らしを過ごせることに感謝しています。先週末は、年下の友人夫妻と4人で、地元の農家から借りた土…

「明子のピアノ」と被爆75年2020「平和の夕べ」コンサート

1. 今年の8月6日は広島被爆75年でした。 朝8時から家人とともに、茅野市で開かれた「第25回平和祈念式」に参加しました。毎年出席しています。県外の被爆者の出席者は私ぐらいでしょう。 今回は時間を短縮して、広島・長崎両市長からのメッセージの朗読、そ…

「人間は社交的動物(ホモ・ソシアビリス)である」と山崎正和氏は言う。

1.8月に入り、老夫婦の茅野での田舎暮らしは1ヶ月となりました。やっと梅雨明け、青空が見えるようになりました。 この間、長野県では、しばらくゼロだった新規感染者がかなり増えました。ただ、茅野市はまだ安全で、とくに山奥は庭にりすはやって来ますが、…

「孤独という病(A plague of loneliness)」―米タイム誌

1. 茅野市の山奥に移動して、静かに・おとなしく過ごしています。一度だけ東京に日帰り往復しました。病院行きと、朝日カルチャーセンターが再開したので新宿に出て、友人と一緒に「平安時代文学と源氏物語」の講義を聞き、昼食をともにしました。 彼に会う…

「Go to 京都」―「イノダ」と「松長」の魅力。

1. 東京は16日(木)に警戒レベルを「最高」に上げました。私たち老夫婦は、2日(木)から長野県茅野市の山奥に暮らしています。東京に居ても人には会えないし、大学の図書館はやっとオープンしましたが学内の教職員と学生以外入館できず、ということで逃げ…

米大統領選まで4カ月弱と「リンカーン・プロジェクト」。

1.前回のブログは、キング牧師とロバート・ケネディ暗殺の年の思い出を書きました。以下は頂いたコメントです。 (1) Masuiさんは同年齢ですが、ちょうどこの年西ドイツの大学で勉強中、プラハの春で欧州が揺れている状況を身をもって体験されました。毎日ラ…

「制度的な人種差別(systemic racism)」―1968年と2020年。

1. 5月末に起きたミネアポリスでの黒人死亡事件は、アメリカ全土のデモに始まり、世界的な人種差別への抗議に発展しました。 米タイム誌は2週続けて特集記事を組み、英国エコノミスト誌も連続して取り上げました。エコノミストの「抗議の力とジョージ・フロ…

米タイム誌「コロナ対応ベストの国は?」(イアン・ブレマー)

1.まだ「ステイ・ホーム」中の先週に、パソコン詐欺にやられかけました。 (1)たまたまロンドンから「フォーブス・ジャパン」に寄稿した記事を読んでくれというメールが来て、サイトを開けていろいろ操作しているうちに、突然警報が鳴り、ブロック画面が出てP…

「女性のいる民主主義社会」に向けて

1.前回紹介した『女性のいない民主主義』(前田健太郎、岩波新書)に、いろいろコメントを頂きました。 (1)Masuiさん――「他国に比べ、日本で残されている資源として最も期待できるのは女性の活躍だと信じる。その点で未来は明るい。そのためには、現役時代に…

『女性のいない民主主義』(前田健太郎、岩波新書)を読む

1.私たち老夫婦は、東京では相変わらず「stay home」ですが、短期間、長野県蓼科の古い田舎家には行ってきました。 自宅だからそろそろ許されるかなと車で移動して、畑をいじったり本を読んだり静かに過ごしました。散歩で鹿にも会いましたが、例年以上に人…

ミネアポリスでの黒人男性死亡事件とタイム誌

1.前回、アメリカ最高裁の女性判事の話をしたところ、岡村さんが若い時に訪れた中米コスタリカのことを書いてくれました。 1ヶ月の長い滞在でこの国に好感情を抱いたようです。2017年3月、国連が核兵器禁止条約を採択したときにコスタリカが議長国として取り…