ksen2005-12-24

前回の続きで勝手に「北欧本画廊」(スカンジナビアブックギャラリー、以下「ギャラリー」)を紹介しています。同ギャラリーは2000年から活動開始。02年NPO法人の認証を取得。北欧関連の書籍やグッズを販売すると同時に<交流の場>としても機能しています。また、定期的にさまざまなイベントを企画・実施しています。詳しくはウェッブ・サイトをご覧ください。
代表理事の八木さんの話を聞いて考えたことごとは以下の通りです。
1.ギャラリーは梶本さんという女性の金銭的・精神的支援をえて運営されている。八木さん以下13名のスタッフは無償で労働やサービスを提供している。無償だけではなく、持ち出しも多いのが実状である。
2.しかしサイトでは「事業型NPOをめざす」と謳っている。これは、収入と支出とのバランスを図り、活動を持続していくこと、出来れば将来スタッフにある程度の対価を払えるようにすることを意味するであろう。現時点ではイベントはそれぞれ何とか収支とんとんで実施されているとのこと。
3.無償でも、何故続けているのか?---八木さんは「責任感」という言葉を何度も口にした。責任感は、梶本さん、スタッフ、そして地域社会やここから満足や小さな幸せを得ている人たちに対しての、すべてであるだろう。
4.活動を始めた経緯は?---当時、彼女の住む槇島町(私が勤務する大学の所在地でもある)は宇治市の中でも辺境といわれ、市役所にも遠く、集会の場所もなく(その後コミュニティセンターが出来た)図書館にも遠かった(近鉄向島駅近くの図書館は京都市伏見区立で宇治市民は利用できなかった。その後、巡回図書館のサービスが始まった)。加えて、近隣伏見区日野小学校で児童殺傷事件が発生し、自分も含めて子育てへの不安を感じる母親の存在も気になっていた。そういったもろもろの状況を少しでも良くしたいというおもいが原点である。
最後に、八木さんの発言で興味深かったのは、自分はボランティア活動ではなく「仕事」という意識で続けているという言葉です。この点は、いま少し考えてみたいと思いました。