machidaさん、natcoさん、早々に的確なコメント感謝です。しつこいのですが、私たちとは「月とすっぽん」以上に違う人たちの思考と行動であっても、レバレッジとカタリストをキーワードに、私たちなりに考えるところがあるのではないかという思いで書いています。
ボノについてのコメントも有り難うございます。というのも私は正直いってこの人物知りませんでした。曲を聴いたこともありません。もっともゲイツ夫妻も,一緒に活動を始めた時にはコンサートに行ったこともなかったそうです。
以下、まだまだこの3人について、タイム誌のレポートを読んで興味深く感じた箇所をやや断片的にご紹介します。
・ボノは、ビル・ゲイツについてこう言っているそうです。「ビルは、世界を2回変えようとしている。しかし、第2幕の方がはるかに高く歴史が評価するだろう」。
・以下もボノの発言です。「ジョン・レノンの数ある名曲の中で僕がいちばん嫌いなのは「イマジン」なんだ。あの曲が訴えるwishful thinking(願望的思考)が我慢ならないんだ」
・ボノとゲイツ夫妻とがタッグを組んだ活動は、レポートの表現を引用すると、「起こりそうもない(unlikely)組み合せだが、感傷をまじえず(unsentimental)、実際的で(hard nosed)、物事をきちんと見通して(clear eyed)、それらの上に立って、貧困を過去のものにしようという堅い決意(dead set on driving poverty into history)で結ばれている。
・財団の運営はビジネスと異なるところはない。効率を重視し、支出したお金がどのように使われるか最後の1セントまで知ろうとし、それによって何人の命が救われるかを冷静に計算する。貧困や疾病に苦しんでいる人たちの姿をみてどれだけ彼らが心を動かされたかについては、あまり語らない。
このようなやり方は以下の行動様式からも伺われます。1つは活動にすべてを打ち込むのではなく、本来の仕事(ビル・ゲイツであればマイクロソフト会長)や家族生活をも等しく大切にする姿勢。2つは、従って当然ながら自らのライフスタイルはいささかも影響されないということ。110億円の大邸宅に住むゲイツ夫妻は少なくとも年1回、プライベートジェットで旅行し、5ツ星のホテルに泊まり、そこからインドのスラムを訪問したりバングラデッシュの病院を訪れてコレラで死にかけている子供たちを見舞います。これって、かなりすごいと私は思うのですが、それはネガティブな感想ではなく、いろんな意味でタフな人こそ何かを成し遂げるのではないかな、というようなことです。