ksen2006-02-16

我善坊さん格調高いコメント有り難うございます。私よりよほど意を尽くしており、こちらの方を本文に載せたいくらいです。我善坊さんご自身のブログを期待したいです。
映画『炎の人ゴッホ』はアメリカ映画で原題“Lust for Life”です。いまならカタカナで「ラスト・フォー・ライフ」で公開されるかもしれませんが、これではゴッホが主人公とは分かりませんね。ゴッホ好きの日本人には、この場合、題名変更は興行的に成功だったろうと思います。


最近の映画は、もっぱら原題→カタカナで日本公開が多いことご承知の通り。小説でも村上春樹が訳した“The Catcher in the Rye”は『キャッチャー・イン・ザ・ライ』(日本人向けにちゃんと最初の定冠詞は省いて)で、昔の野崎孝訳『ライ麦畑でつかまえて』とは変えていました。
原題→カタカタの利点は原題を捕捉しやすいこと。『炎の人ゴッホ』の原題を知らないと、この情報を英語で探すことが難しくなります。但し”Lust for Life”が分かると、これで日本のアマゾンを検索するとちゃんと『炎の人ゴッホ』のDVDが紹介されます。“To kill a Mockingbird”(1962年グレゴリー・ペックがアカデミー主演男優賞をとったアメリカ南部の黒人差別をテーマにした映画)で検索すると『アラバマ物語』のDVDが出てきます。これは便利ですね。
但し、例えば映画“To kill a mockingbird”のもとになった同名の小説の邦訳があるかどうか知りたくて、この名前でアマゾンの和書を検索しても原書の紹介があるだけで、邦訳があるかどうか分かりません。これが検索できるようになるとかなり便利なのですが。仕方がないから著者の名前をカタカナで入れて検索することになりますが、これが意外とやっかいです。どなたか原書の邦訳がすでに出ているかどうかを素早く調べる方法をご存じなら教えてほしいものです。


ということで、とりとめもない雑談に終始しましたが、machidaさんが15日付ブログで、ビル・アンド・ミランダ・ゲイツ財団のExecutive Director(常務理事)の1人に在米の日本人内科医が選ばれたという紹介が載っています。同財団のウェッブ・サイトで知ったそうです。私はまだサイトを見ていませんが、machidaさん情報有り難うございました。

ラ・ロシュフーコー公爵伝説』(堀田善衛)の話をしようとしたのですが、紙数が尽きました。ご存知でしょうが、17世紀のフランスに生きた貴族・武人であると同時に『マキシム(箴言(しんげん)集)』の著者・モラリストの1人として知られています。「太陽も死もじっと見詰めることは出来ない」という言葉が、おそらくもっとも良く知られています。