machidaさん・海太郎さん、有り難うございます。machidaさんご指摘のように、ビジネスとウェブ社会を考えると興味深いですね。私は、まだ社会現象の方に関心が行っていて、ビジネスまで考えが拡がりませんが、これから追いかけていきたいと思います。本書でもご承知の通り、「ロングテール(Long Tail:長い尾)という言葉を聞いたことがありますか」という出だしで、アマゾンがいかに新しいビジネスか等を説明しています。
海太郎さん、梅田さんの本、肯定・否定はともかく、たしかに話題になっていると思いますよ。私はその流れに乗っている1人に過ぎません。
海太郎さんご指摘の経産省消費経済部長のブログの話は、3月7日(火)の日経1面「顔なき社会第2部匿名の魔力―仮面が攻撃を加速する」に載っていました。まったく怖い話ですね。



ところでそのブログの特性について、またまた梅田さん『ウェブ進化論』からで恐縮ですが、2点興味深い指摘をご紹介します。


1つは、「米国のブログは米国の文化そのものだなと思うことがよくある。
    米国は実名でブログを書く人が多く、日本は匿名(ペンネーム)で書く人が多い」(P.143)。

著者はこう指摘して、自己主張の強さとオープンな文化がその背景にあるのではないかと考えます。「オープン・カルチャーと「おれがおれが」文化を組み合わせて、そのままアプリケーションにしたのが米国のブログなのである」(P.144)


実名と匿名の問題、日米比較文化論として面白い現象ですね。上記経産省の部長さんのような事例が起きると、たしかに匿名のブログが増えるのもよく分かります。
しかし私見ですが、匿名が増えれば増えるほど、匿名での誹謗・中傷も増える、といういたちごっごになりそうで、日本社会のいやな・オープンでない部分を見せつけられるようで考えさせられます。他方で「おれがおれが文化」も疲れるし。難しいですね。


2点目は、「総表現社会」の意味についてですが、長くなりましたので、別の機会にします。
今回の写真は、あまり関係ありませんが、フェルメールの絵「手紙を書く女性A Lady Writing」(ワシントン・ナショナルギャラリー)です。現代ならさしずめ、PCに向かってブログですね。