machidaさん有難うございます。
都会生活でストレスと退屈とのバランスをとって、いい方向にもっていくコツを見出しておられるようで嬉しく拝読しました。ぜひご指導ください。
machidaさんのブログは精力的で情報も豊富でたいへん参考になります。


たまたま、週末帰京したところ長男一家がやってきて夕食をともにしながら雑談をしました。サラリーマンになって15年、まあ働き甲斐を感じてやっているようです。
たしかに私の場合も振り返って、いまの息子の年頃に近い30代後半から40代前半がいちばん仕事が面白かったような気がします(ちょうどニューヨークで米国投資銀行や米系企業を相手に仕事をしていました)。


ところが今回10日も入院する羽目になって少し「老いの時間」を自覚して田舎的・猫的生活を送りたいなと感じているところです。
田舎のコスモスの写真を撮ったりするのもそんな心境のなせるわざでしょう。


他方でこれから社会に出ていく若者に対してはどういうメッセージを送るべきか?
秋学期の授業計画を準備しながら悩んでいるところです。
とくにゼミ生の場合、3年生の秋ですから就職について真剣に考えてもらわないといけません。


「起業」だの「社会起業家」だの「NPO」だのといろいろと言ったりしていても、結局のところ、まずは普通の会社に就職するというのがほとんどの若者にとっての選択肢だろうと思います。
ですから、これから社会にでて会社にはいって、そこに生きがい・働き甲斐を感じて生きていってほしいと心から願っています。
そのためにはどういうアドバイスや教育をしたらいいか、どういう知識と経験を積んでもらったらよいかというようなことです。


授業で「僕は大学の教員である前にサラリーマンである時間が長かった。苦労も嫌なこともいろいろあったが総じて楽しく働いてきた。生涯サラリーマンのつもりだしそのことに誇りをもっている」と発言することがあるのですが、これが学生にはたいへん意外に聞こえるらしいのです。
どうも彼らにとってサラリーマン・会社員というのはいちばん魅力の無い・夢のない選択肢であるという意識が強いようです。
そうではない、やりがいのある仕事なんだということを何とかして伝えたいし、夢と志をもってサラリーマンになってほしいと願っているのですが、他方で、企業社会のほうも、そういう期待にこたえるように変わってほしいと思うこともあります。
例えば、女性社員の活用の問題。ワークライフバランスの問題。企業倫理の問題・・


日経ビジネスの7月10日号特集は「格差の世紀」。こんなリード文です・・「格差によって成り立ち、それを糧に成長する新しい原理=『格差資本主義』。そこに我々が見たものは、使い捨てにされる労働者、従業員や地域社会と摩擦を強める企業、そして対立と不安に揺れる社会の姿だった」とあります。


こういう現状をもふまえながら、それでも夢と志をすてずにサラリーマンとして頑張ってほしいと語るにはどういうメッセージを送るべきか?
いろいろと考え・悩んでいるところです。