machidaさん、「カスタ君の町家」を早速ブログに紹介していただき、まことに有難うございます。
今度ご上洛の際は、植木さんの了解を得て、ぜひ「町田さんを囲む交流会」をやりましょう。


我善坊さん、10月2日付けコメント有難うございます。
頂いた推薦図書、何れもごもっともな選択ですね。
上の娘によると、最近では、『憲法9条を世界遺産に』(大田光中沢新一集英社新書)が面白かったそうです。それで私も買ったのですが、まだ読んでいません。

ただし実をいうと、図書館の努力は評価するけれど、教師が図書を推薦したってそれに何の意味があるのか(実務書はともかく、とくに、教養書・思想書・文学書の場合)?
世間の、読書という習慣一般について、最近やや悲観的になっています。


(きざな言い方ですが、「自己形成」につながる)読書の大切さについて、我善坊さんが付き合っておられる院生と違って、当方が日ごろ接している学生には、あまりアピールしないのではないか?
春学期に、いろんな場で「本を読め・本を読め」としつこく叫んだのですが、多くの学生にとって(もちろん例外もありますが)インパクトは弱かったようで、いささか悩んでいるところです。


読書の楽しさは、結局のところ人にいくら言われてもだめで、所詮 、小さいときからの環境・習慣やDNAに左右される、あるいは、ふとしたことで若いときに「自らが」発見するしかないのではないか・・・・


学生にどんなメッセージを発信すべきか教えてもらおうと、最近、斉藤孝の『読書力』(岩波新書)を読みました。
あまりにもマスコミへの登場度合いが多い人(大学教員)なので敬遠していたのですが、この本、意外にまともなことを言っているなという印象でした。


「本は読んでも読まなくてもいいというものではない。読まなければいけないものだ。こう断言したい」
「私は、自分自身の自己形成が読書に大きく負っているということを認識している」
「「本をなぜ読まなければいけないのか」という問いに対する私の答えは、まず何よりも「自分をつくる最良の方法だからだ」ということだ」


何れも気恥ずかしくなるくらいまともな意見でしょうが、しかし、そう思うのはそもそも生まれついての本好きが思うことで、そうでない人間がこの本を読んで納得するか疑問だし、そもそもそういう人は「読書力」だの「読書論」だのという書物を手に取ろうとは決して考えないのではないか・・・

ちなみに斉藤孝先生は巻末に「読書力」おすすめの「文庫百選」を載せています。
個々の選択についてはいろいろ人によって異論はあるでしょうが、このうち8割が小説や詩を含む文学書です。