寒い日が続きます。

16日(金)は短大の卒業式で幸い天気は良く、正装した短大生で華やかな一日でした。
大学は20日ですが、私の所属する学科は1期生が卒業するにはまだあと1年かかります。


彼らは目下、就職活動真っ最中にて、あまり学校に来ないので、どう頑張っているのか、気になっているところです。


12名のゼミ生のうちいまのところ1人、女子学生から、内々定をもらったというメールをもらい、まことに嬉しく思いましたが、早速盛大にお祝いすると同時に、もっと欲張って就職活動を続けなさいとハッパをかけたところです。


数日前には、男子が1人ふらっと研究室のドアを叩いてきて、1時間ほど喋りました。
いろいろと迷ったが、結局、整体師の診療所を開いている父親のあとを継ぐ決心をしたという報告でした。卒業してから東京で3年、父親の恩師のところで修業をして国家資格の取得を目指すとのこと。


私のゼミ生は、5名の女子を含めて全員が卒業したら働きたいと希望しており、何とか就職活動がうまくいってほしいと願っています。好んでニートやフリーターになりたいと思っている若者もいなければ、逆に大学院に行って学びを継続したいと考えている学生もいません。


私も、大昔ですが、全く同じ思いでしたので(とにかく早く自分のお金を稼いで、母親を楽にして奨学金を返さねばと思っていました)その点は嬉しい気持ちです。


但し、就職活動に成功するだけの実力を備えているかどうかは正直言ってはなはだ心配で、これは教員の方にも責任の一端があるのではないか、ともちょっぴり反省しています。


先週あらわれた、別の男子学生は、自分は食に興味があるので、外食産業を希望することに決めたと告げてくれました。


外食産業は労働条件のきわめて厳しいところとして有名で、退職率も高い、その分就職も比較的容易のようです。その点、私も若干心配でコメントしたのですが、本人の意志は固く、頑張りたいということだったので背中を押しました。自分が興味を持ったお店には食べに入ったりして自分で納得したところに行きたいと考えているようで、これは感心したものです。


整体師をめざす某君は、勉強はあまりしませんが、大学生活にはたいへん満足しているようで、「この大学に入って本当に良かった。大学に行っていなければ、おやじの後を継ごうとは思わなかったと思う」と言っていました。

やや職人気質の、自分の方だってお客を選ぶよ、といったタイプの父親のようで、父親の技術を大いに尊敬しており、そういう親子関係もいいなと(6歳のときに父親を亡くした私にはとりわけ)話を聞きながら、感じたことでした。


大学なんて所詮通過点にすぎません。これから社会の荒波にもまれて、そこで彼らの人間としての本当の真価が問われることでしょう。