久しぶり、東京で過ごす週末。

15日(土)は山手線田町駅にちかい「キャンパスイノベーションセンター」で開催された国際シンポジウム「環境問題と社会起業家の役割」(東京工業大国際的社会起業家養成プログラム)に出席しました。


アショカ(米国にある社会起業家の支援組織)のニューデリー駐在・南アジアの責任者による基調講演や、世界銀行多国間投資保証機関東京事務所長の小木曽さん(昨年、大学の授業に来てもらいました。女性です)や、汚染された水による健康被害が深刻なバングラデッシュで、雨水の利用に取り組んでいる、まことに良心的なNPO活動家「雨水博士」の報告などがありました。

面白いと思ったのは、日本語・同時通訳付きの国際会議で100人ほどの出席者でしたが、英語でのスピーチに、同時通訳のマイクを耳に付けずに聞いている人が多く、7人ほどの質問者のうち1人を除いて英語で質問したということです。実は、恥ずかしながら、私もその1人でした。

外資系のコンサルや投資銀行に勤める女性や慶応・藤沢キャンパスの学生など、若い人が多かったのもその1つの理由かもしれません。

2005年に私たちが企画して、日米交流基金の助成を得て、「企業に社会責任を認知させたパイオニア」と呼ばれる、アリス・テッパー・マーリンを米国から招いて東京(国際協力銀行)でシンポジウムを開催したことを思い出しました。


同時通訳の施設のある立派な会議場を無料で使用させてもらったのですが、資金不足で通訳に払う資金が捻出できず、いろいろ迷ったあげく、今回は通訳なしで開催しよう、われわれ主催者が適宜要約することで対処しようという決断をしました。

そのときは参加者の不満もあったと思いますが、徐々に空気は変わってきているのかなあ、という気もしました。


16日(日)はお彼岸前の墓参を済ませ、午後から近くを散歩しました。世田谷区ですが、遊歩道が整備されてきているという妻の話しで、今回は「北沢川緑道」というのを歩きました。

写真のように、気持ちのよい歩行者専用の道で、小川が流れ、草花が植えられています。

舗装されているのはメンテナンス上やむを得ないのでしょうが、これが舗装されていない道であれば、まさに「フットパス」のイメージ(英国の元祖フットパスはこんなに整備されておらず、もっと自然で素朴ですが)に近いなあと思いました。

それと、ごみが落ちていないのにも感心しました。ボランティア団体が区と契約して定期的に清掃しているようですが、歩く人の意識も、きれいな道であれば自分もごみを捨てないというように変わってくるのではないでしょうか。