卒論指導は当方も勉強です

12月が始まり、例年ですが、4回生の卒論指導に時間を
取られています。

今年は15名。教員によっては、テーマを自分の専門に絞り込む人
もいますが、多くは現代社会への問題意識であれば
自分の好きなテーマを選んでよいという
もので私もその一人です。

因みに、15名をテーマごとに分類すると、以下の通り
・社会問題:3名(少子化格差社会、警察)
・金融:2名(パーソナル・ファイナンス、金融教育)
社会起業家:1名(グラミン銀行とユヌス)
・教育:1名(教育勅語
地域活性化:1名(地ブランド力と福井市
サブカルチャーと音楽―ビジネス戦略:3名(ジャニーズ、オタク、クラシック音楽
・スポーツ:3名(野球、サッカー)
・ギャンブル:1名(パチンコと競馬)


この、最後の「ギャンブル」を選んだ某君と私についてです。

1.彼は最後まで、テーマが決まらず(もともと本を読まない)
悩んでいた。1時間ほど話し合い、「学生時代に何か打ち込んだものがあるか?」
「パチンコと競馬です」「じゃ、それについて書いてみろ」となったもの。

2.これまた四苦八苦して持参してきた、1万2千字ほどのペーパーを
いま読んでいるところだが、実は私自身、この2つを殆ど知らない。
パチンコはやったことがないし、日本では競馬場に行ったことがない。

3.これでは指導が出来ないということで、大学図書館を検索したところ、
若干の関連書がある。目下、これを借りて、斜め読みで知識を得ようとしている
ところ。

 借りた本は、
『現代パチンコ文化考』(谷岡一郎ちくま新書、1998年)
『競馬の人類学』(長島信弘、岩波新書、1988年)

等々。


因みに前者は、大阪商業大学の学長でギャンブルの研究で著名な人。
後者は、一橋大教授で、この本、1988年以来、12刷とある。

いやはや、付け焼き刃とはいえ、けっこう勉強になりました。

例えば、『パチンコの経済学』(二見道夫、オーエス出版社、2001年)
という本があり、「パチンコはなぜ外国で広がらないのか」という1節があります。

SushiもMangaもKaraokeも、Pachinkoも英語になっているが、なぜ
外国人はパチンコにははまらないのか?

著者の分析は、「隣人に無関心になれる日本人」および
「黙して語らぬという本質を持つ日本人」の2つ。

「パチンコに興ずるときの隣人同士の間隔は、わずか10センチあるかどうか
というのに、お互いに無関心でいられる日本人・・」

2つめは、その「当然の結果として、隣人同士が一言も言葉を交わさずとも平気な
日本人・・・」


何せ、やったことがないので、著者の指摘が尤もなのか
分かりませんが、考えさせられました。
卒論指導は、当方にとっても、未知の世界を知る良い機会ですが
そのためには相当の時間が取られます。

谷岡さんの本は実に面白い。

第4章「パチンコと法律」は、
「パチンコはギャンブルか?」から「日本は果たして法治国家か?」
と問います。

紙数超過で以下、省略。