もう土曜日!
本当に1週間があっという間ですね。明日からもう3月。新年度の準備を始めなければいけないのですが、なかなか手が付かず・・・


先週の週末は何をしたか?と考えているところです。
(ところで、しゅうまつで変換キーを押すと私のPCはまず「週末」でなく「終末」と出てきます。
何だこれは年寄りをからかっているのか、とPCに一言言いたい気分)

21日(土)は、仲間でもあり大津の主でもある浅野さんに教えてもらい、初めて琵琶湖ホールに行ってきました。


なかなか立派なオペラハウスがあり、湖に面して、懐かしいシドニーのオペラハウスを思わせます。

3月14・15の両日ここでプッチーニの「トゥーランドット」を上演するので、
それに先立って「プレトーク・マチネ」という無料の催しがありました。

ホール館長の司会のもとに、指揮者や演出家の説明があり、当日のトゥーランドットやリュー役
の歌手が、アリアを歌ってくれたりして、なかなか楽しかったです。


もちろん、多くの人に切符を買ってほしいという販促の一環でしょうが、
良心的な試みだと思いました。中ホールにけっこう、人が座っていました。

私は日本でオペラはほとんど観たことがないのですが、応援しようかなという気持ちになりました。
トゥーランドット」はもう15年以上昔にシドニーで観て以来です。


湖を望むホールからの眺めも素敵ですしロケーションもいいですね。

ひとつだけ、シドニーとの違いを感じたのは、土曜日だというのに、周りに人が全くいないということ。
閑散として、人影はイベントに来た人だけ・・・


まあ、そういう立地条件にあるので仕方ないでしょうが、
シドニーオペラハウスとあまりに違うので驚きました。

シドニーであれば、場所が観光の中心にあるせいか、オペラハウスに行くまでの
道路には陽気な人たちが群れ、海の見えるオープンなカフェが幾つもあって、大勢が食べたり、
飲んだり、喋ったり、全体が祝祭空間を呈していて、見ているこちらも楽しくなります。

一方、当方は、まじめなオペラの解説を拝聴して、妙なるアリアに神妙に耳を傾けて、
あまりうきうきした気分とはほど遠く、こちらも真面目になってホールを後にしました。


夕食を外で済ませてアパートに帰ってBS放送のニュースをつけたところ、
東京で昨年12月5日に死去した加藤周一氏の「お別れの会」があったと報じていました。


大江健三郎水村美苗さんが弔辞を読んでおられました。


水村さんが「あなたのような日本人はもう現れないのではないか・・・」と語りかけていました。

いちばん記憶に残ったのは、入りきれないで、外で会場を囲む人たちが大勢いたという報道です。

ああ、加藤周一の死を悼む人は決して少なくないのだ・・・日本もまだ捨てたものではないな、
とひどく嬉しい気持ちでニュースを見ました。