柳居子さん、いつも覗いて頂き有難うございます。
我が家のささやかな食卓をお見せしてしまい恐縮です。
「どこそこのラーメンは至福の味・・」なんていう文章を書く趣味はないのですが、
この年になると食事ぐらいしか楽しみが無く、つい話題がそこに行ってしまいます。


今回は幸い、食には関係なく、KSEN(京都ソーシャル・アントレプレナー・ネットワーク)の
活動報告です。

久しぶりに外部の方にも声を掛けてイベント開催。ゲストはNPO法人ウィメンズアクションネットワーク(WAN)
代表の中西豊子さんです。


「社会企業の源流を探る ――志を起業に」のテーマで、話を伺いました。

出席者は14名と、この道の権威の登場にしては大勢ではありませんでしたが、それだけにちゃぶ台を囲んで、
全員が発言できて、ゼミの雰囲気で、これぐらいの人数が最適だと個人的には思いました。

以下、報告です。

1.活動について

・日本で最初の女性問題専門書店を設立したこと
・女性問題の本を紹介する冊子を発行したり、企画会社を立ち上げしつつ、ボランティアで
「日本女性学研究会」の事務局を務めたり、女性の悩みのカウンセリングを行ったり・・・
・今年5月には、女性のための総合ポータルサイト(本の紹介・販売もネットで)を設けるWANを設立、
定款も一人で作った・・・


2.感心するのは
(1)ビジネス感覚
(2)行動力・実行力
(3)ネットワーク力

であり、
(1)については、京都の室町近くの白生地問屋の家に生まれたというDNAも影響しているのでは。

ご本人は「商売に向いているか向いていないか、性格は重要。広げられる人、プラス思考の人でないとだめ。
ただし先天的なものでなく努力で身につく」と。


(2)(3)について、「まず歩く、動く」「まず隣の人から仲好くなる」→
「女性問題についても、まずとなりの男、夫を変える・・」等々、なるほどと思わせる発言があり。


(ちなみに、中西さんの夫・故中西亮さんは、京都に何代も続く印刷会社の経営者でした)

3.「成功したのは京都からの発信」ということも大きいというコメントで、京都を愛する中西さん。
「京都をただ寺社や桜・紅葉の観光・文化の場所だけではなく、日本一、人々のマナーの素晴らしい、
美しいマナーがまだ残っている街づくり」を目指したらどうか、という意見も出ました。



4.その他、女性問題への思い、日本はまだまだ遅れている、社会や企業や男性がもっと変わらないとだめ、
高齢者であっても社会の変化に遅れてはいけない、といった発言もあり、さらには、起業やベンチャーNPO
理解の少ない銀行への批判、「人のネットワークで応援団を作ろう」という呼びかけで終わりました。

女性問題については、そもそも論になるが、もっと「個人を尊重する社会」をつくることが大事、そのためには、
意識改革と同時に、制度への取り組みが大事、たとえば、定額給付金にしても「こども手当」にしても
相変わらず「世帯」単位で考えている、政府はなぜ「世帯」→「個人」への発想転換ができないのか、といった
貴重な意見も出ました。


いろいろと考えさせられた、秋の夜でした。


中西さん、まことに有難うございます。ますますのご活躍を祈ります。