大学のキャンパスで

今回はキャンパス内の話です。


1.写真は、「とろ〜り玉子のチキンビビンバ」なる商品で、キャンパス内のコンビニ
ファミリーマート」に置いてあり、11月中旬に新商品として発売されたもの。

これ、学生の新商品企画提案に同社が受けてくれたもので、関西一円のコンビニで発売される由。
もちろん仕入れるかどうかは店長の判断、かつ売れなければ、すぐに製造をやめてしまう。

ということで、どうなるか分かりませんが、「エクスターンシップ実習」という授業の一環で様々な
企業に学生がアプローチする中で実現したものだそうです(私は、この授業の担当ではありませんが、
同じ学科として、頑張ってほしいという気持ちです)。

12月には同じく、パスタの新商品も発売されるとのこと。


2.11月25日(水)、これも現代社会学科の主催で、大阪気象台の地球温暖化情報官という方から、
地球温暖化と21世紀の人類社会」と題して、講演をしてもらいました。

私の担当する「社会起業論」の受講生は出席を指示して、レポートを書いてもらったのですが、
残念ながら、他の出席者は少なかったです。

大事なテーマなのに。


以下、断片的に、こんな話がありました。


・気候システムの温暖化は、疑う余地がない。

・ここ100年で、世界の気温は、0.74度C上昇し、少なくとも過去1300年間のうちで最も
高温であった。高温化はますます加速する。

・日本の平均気温の上昇は世界平均より大きく、ここ100年で、1.1度Cの上昇。

京都市はさらに2.02度Cアップ(大都市はヒートアイランド現象等で数値は大きい)。


この結果、現在の、桜の開花日は3月31日だが、これは過去50年で7.0日早くなっている。


京都市の平年値(年平均の気温)は15.6度C。これが2050年後には2度、2100年には
4度上昇が予想されている。因みに、2度上がるといまの高知県足摺岬の気温と同じになる。

というようなことで、


・温暖化の影響は言うまでもなく、水(干ばつの問題を含めて)、天候と災害(台風の強度増大など)、
生態系、穀物、健康(熱中症感染症の増加など)・・・等々、さまざまな悪影響が起こる。


・温暖化の要因は、これも言うまでもなく、CO2(化石燃料による)――これが6割程度、
森林の破壊――2割弱程度・・・等々。


講演のあと、環境科学が専門の元京都大学教授からコメントがありました。


「特に、これから50年は生きるであろう若者に対して、これからの過酷な環境変化の
もとでどう生き抜いていくか?どうすべきか?を一人一人が考えてほしい」

また、

「CO2の排出削減はもちろん緊急の課題。

しかし、個人的には、いまの産業構造を前提にすると、なかなか難しい面もあると思う。
CO2と同時に、森林の再生に真剣に取り組むことが重要で、この2つをセットに考える必要が
あるのではないか。

例えば、いま日本の自然林は国土の10%あるかないかだが、かっては20%以上あった。

森を守ることがどれだけ大事か、それを理解するためにも、若い人に、自然林体験の機会を持って
もらいたいと思って、NPO活動を続けている・・・」

終わって、両先生と立ち話をしましたが、具体的にどう取り組むか、本当に難しい、
という強い問題意識(“ペシミズム”と言ってしまってはいけないのでしょうが・・・)を感じました。