若者に元気で働いてほしいから

中島さん、いつも有難うございます。

なるほど平将門は東男の象徴ですか。
私も、京都で活動しながらもみやびな京都人にはとてもなれそうもないので、
将門さんのことを勉強してみましょう。


1.4月3日はホームカミングも楽しそうですが、おそらく桜満開の
京都でも催しが多いことでしょう。
京都ソーシャル・アントレプレナー・ネットワーク(KSEN)の交流会も
開かれます。今回はNPO法人道普請人(みちぶしんびと)の福林良典さん
をゲストにお招きします。HPによると活動趣旨は以下の通りです。


 「世界の貧しい人々の暮らしを豊かにするために
自分達の使う道は自分達で直せるという意識を広げたい!
開発途上国農村部の人々が普段利用する道やため池などを、
現地材料を使い自分達で整備し維持管理することを目指しています。」

http://michibushinbito.ecnet.jp/


ご関心のある方、ぜひ顔を出してください。


2.皆さんの中にも居られるでしょうが、時ならぬ寒さで、
すっかり風邪を引いてしまいました。

もっとも寝てばかりも居られず、有難いことに退職祝いの集まりを
持ちかけてくれる人もいて週末は卒業生と付き合いました。


かましいですが、幾つか写真を載せておきます。


26日は他学部の卒業生2人とワイン。28日(日)には1期生が6人、
せまいアパートにやってきました。

1期生、12名のもとゼミ生のうち
の6人で、社会人になって2年目が終わろうとしています。

あとは、日曜も働いていたり、関西に居なかったり、いろいろな
事情があるようです。
会社を辞めたひともいるし・・・・


会話の中身は厳しい労働環境のはなしが大半でした。

どうしても勤めている先は、日本の優良といわれているような製造業・大企業
と違って、小売・サービス・外食・販売といったところが多いのですが、

・ 2年間、有給休暇を取得したことがない
・ 2年間でほめられたのは1回だけ、あとは毎日、会社の内外で
怒られている(包丁が飛んでくることもある)
・ 決まりはないが、上司より早く出社して、遅く退社するという
「文化」が刷り込まれている。
・ ・・・等々


中で、ある経営コンサルティングに勤務している女性は中小企業を10社ほど
担当して、かなり自主性を持って張り切っている様子で、
フィナンシャル・プラナーの資格を取ったり、勉強もしている
(その時間もある)ようで安心しました。


それにしても、度々このブログに書いていますが、(もちろん、
そうでないところも多いでしょうが)、日本の企業文化というのは
問題が多いのではないかとつくづく思います。


CSR(企業の社会責任)とは、まず社員・従業員が誇りと働き甲斐と
精神的余裕をもって働く職場を作ること、ここから始まり、ここで終わるのではないかというのが私の持論です。


こういう企業文化の最大の問題は、「継承」ということです。

即ち、怒られ・殴られ、自分の意見は言えず、上司より遅くまで残り、
有給休暇も取らず・・・働いて・・・生き残れば、ある程度の立場になり
部下もできる・・・そうすると「自分もそうされたんだ」ということで
新入社員に同じにように接する・・・・企業文化はいつまでも変わらない・・・・


「自分の身体がいちばん大事だから、くれぐれも無理するなよ。自分の心身を壊してまで守らなければならない仕事なんか存在しない、と思ったほうがいいよ」、せめてそんなアドバイスしか出来ませんでした。

2.他方で、1人、面白い話も聞きました。


彼は、親がマットやカーペットのレンタルをしている会社を経営しており、
彼も最初はそこに入社したのですが、父親が10万円で合同会社を作ってくれて、
彼はそこの代表社員となって、自分で商売をやっているそうです。


ビジネス自体は、いまは父親の会社と変わらず、いわば親会社の新規営業部門
に近いかもしれません。しかし、自分でアルバイト社員を雇い、お客を見つけ、
決算もする。将来は新しいビジネスを見つけることも期待されているようです。


しかも、「最初の3ヶ月は給料や家賃の面倒を見るが、それ以降は一切金銭的な援助はしないから自分でやれ」という方針で、「かつかつだが、何とかやっている」とのこと。

父親はもとサラリーマンから起業した人だそうですが、これが「究極の現場教育」でしょうね。まことに感心しました。


3.あと、「現場」で得た知識を聞くというのは、私にはとても面白かったです。


例えば、

マクドナルドでは「コーク」を販売しているが、
あれは原価ゼロで仕入れている。コカコーラにとっては入れるだけで宣伝になるし、ペプシへの参入障壁にもなる。

日本食は、基本が右手文化で、左手が利き手の人のことを
考えていない(私が子供だったころ、左手が利き手だと親に治された、
アメリカではオバマ大統領もそうだが、そんな教育はしない)。
寿司の並べ方を「雁流し」というが、あれも右手を前提にしている。



・ 関西弁は東京人には受けない。大阪本社のサービス業が
東京に店を開くと、マニュアルに「敬語の使い方」と並んで「関西弁」
の項目があって、例えば「おおきに」は使わないように(文句を言うお客がいる!)という指示もある。

その他、あるお店に某大会社のトップから突然予約が入ったときの、
本社や現場の対応ぶりなど、落語のタネになりそうな面白い話題でした。