授業で使用した映像;イチロー、『ウォール街』など

1. mikkoさん、柳居子さん、まことに有難うございます。


虚弱体質で,吹けば飛ぶよな、超やせですから「軽やか」にしか動けないのですが、それにしても過分なお言葉、光栄です。
京都文教短期大学の「子育て支援室にこにこルーム」
http://www.kbu.ac.jp/kbu/nikoniko/index.html
のスタートは、mikkoさんの功績が大きいですね。参加者がどんどん増えている由、嬉しいことです。


書いておられる「風土」については、私のオリジナルの提唱ではなく、受け売りですが(田村明『まちづくりの発想』)、宇治市槇島地域で活動している方に話す機会があったときに、紹介しました。

・ ・・・まちづくりには風土が大切であり、それは「風」と「土」の両方が必要。「土」はその地に根を下ろし実践してゆく人々、「風」は外部から訪れる人で、外部からの視点や知恵を導入してくれる・・・・

もちろん本来の風土とはある土地の自然環境の意味ですが、上のように捉えるのも意味があると思い、以来、あちこちで紹介しています。


夏を過しているここ茅野市蓼科高原でも大事な発想ではないかと考えています。



2.ところで、今回も古巣の大学(宇治市槇島町)での集中講義についてです。

東京に本拠があり、毎週、講義に出かけるわけには行かないので、集中講義形式に代えてもらって今回が2回目になります。

夏休みの最中に出てくる学生もご苦労さまですが、当方も、8月22日(月)から26日(金)の5日間、毎日3コマ4時間半、合計15コマをこなし、さすがに疲れました。

京都駅前の新阪急ホテルに滞在して、毎朝、重いかばんを抱えて汗をかきかき、大学まで通いました。
この新阪急ホテル、駅前の便利な場所にあるせいか、連日満員で、朝食も満員で待たされることさえありました。中国人の観光客も多かったです。


3.もちろん休み時間はあるにせよ、通しで合計22時間半。これは喋るほうもたいへんですが、学生のほうも付き合うのがたいへんです。


これが50名も100名も参加していたら寝ている学生も少なくないでしょうが、幸いに、15名程度の理想的な人数で、ある程度対話方式でやれたので、学生の方も寝ているわけにいかず、時に前にでて喋ってもらったりしたのでこちらも彼らの反応がわかって面白かったです。

集中講義というのはまさに「集中」ですから、1週間に1度喋って1週間後にまた会うというのと違って、短期間べったり付き合う。人数もこの程度なら、顔と名前も覚えるし、どういうタイプの学生かということもだいたい分かってくる、ということで、なかなか良い面もあります。


手前味噌で恐縮ながら、また、とくに授業の感想を書くように要求したわけでもありませんが、1人の学生が「春学期の講義の中でいちばんおもしろかったし、身についた・・・楽しい講義でした」と書いてくれました。

これも、おそらくは「集中」という授業の形式が1つ作用していると思います。


4.講義のテーマは「アメリカとビジネス」および「アメリカのビジネス」の2つです。


それにしても22時間強を聞かされる方も退屈でもたないでしょうから、映像も見せて目先を変えるという工夫をやりました。


具体的には以下の映像を見せました。一部を見せるというのが多く、合計で2時間ぐらいになります。
(授業時間全体の1割弱)

(1) イチロー選手のDVD
(2) NHKアニメ「もし高校野球部の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」(以下「もしドラ」)これは録画した約70分を最後まで見せました)
(3) 映画『白雪姫』のDVDから一場面
(4) 映画『ウォール街』のDVDから一場面
(5) NHKの「海外ネットワーク」の録画で、ビル・ゲイツが来日したときのインタビュー


なお、これらについては言うまでもなく著作権の問題がありますが、教材として大学の授業で教室内で使用する場合は許されると大学事務局から説明を受けています。


5.これらを授業でどう使ったか?
興味のある方が居られるどうか分かりませんが、とくにイチローについては次回に少し具体的に記録するつもりです。
今回は、これらの意図をざっと書いておくと以下のとおりです。


(1) イチローは、例の、2004年10月1日、年間最多安打257本という1920年ジョージ・シスラー選手が達成した記録を実に84年ぶりに破ったときの瞬間の映像、10分弱を見せて、アメリカ人とは?プロ野球とビジネスの関係とは?日本・日本人との違いとは?を考えてもらいます。


(2)「もしドラ」については前にこのブログでも紹介しました。
http://d.hatena.ne.jp/ksen/20110111/1294715342
なかなかよく出来た物語で、これを通して、日本で人気の高い経営学ドラッカーの考える、「マネジメント」「マーケティング」「イノベーション」などを考えていきます。


(3) これは、言わずと知れた、1937年にウォルト・ディズニーが発表した世界で始めての長編アニメであり、ディズニーひいてはアメリカを代表する第3次産業のイノベーション戦略について語ります。

(4)『ウォール街』は1985年の映画、オリバー・ストーン監督、マイケル・ダグラスがアカデミー主演男優賞を獲得。有名な、株主総会での、ダグラス演じるゴードン・ゲッコーの演説を10分弱見せて、会社とは?株主と経営者との緊張関係について理解してもらいます。



(4) はマイクロソフトのCEOを引退して、ビル・アンド・ミランダ・ゲイツ財団の活動に専念することになったビルへのインタビューを通して、IT産業やこれからのビジネスについて考えてもらうというものです。




いささか長くなりましたので、今回は、以上のイントロで終わります。