1. 我善坊さん、有難うございます。
アマチュアリズムについては、どうしてこういう発想が生まれ・大事にされ・しかも死語となっていったか?不勉強で知らないので恥ずかしいのですが、気分としてこの言葉にはたいへん共感を覚えます。
ご紹介のあった八幡製鉄の「伝説的なラグビーの名選手」ですが、君原健二さんも八幡製鉄ですね。企業文化があったのでしょうか。
ラグビーといえが、宿沢さんという名ラガーが住友銀行に入って銀行員、とくに外国為替の優れたディーラーとして出世したことを思い出します、若くして亡くなりましたが、「厳しい」といわれる住友の企業風土で両方を全うしたことには敬意を表します。
何れにせよ、いまは「プロ意識」をもてはやすのが主流ですが、マックス・ウェバーが警告を発した「精神なき専門人」に対して、もういちど「アマチュア」の価値を考えるのも意味があるように思います。
それと、やや突飛な物言いですが、京都という街は、アマチュアがアマチュアとして存在することを評価する文化があるのではないか、そこに京都の存在価値の1つがあるのではないかと感じています。
そもそも、文化を担うのは「アマチュア」ではないか、ということでもあります。
2. その京都に、猛暑の中、18日(土)から24日(金)まで滞在しています。
連日35度の猛暑。おまけに、時々、突然の雷雨もありますが、だからと言って、涼しくなるわけでもない、厳しい日日です。かっと照りつける日差しの強烈なこと。
真夏の猛烈な暑さというのに、観光客は多く、街は賑わっています。京都駅前のホテルに泊まっていますが、朝食のときなど、日本語や中国語・韓国語が飛び交って、たいへんな混雑です。
京都の持つ「ソフトパワー」の魅力でしょうか、よいことですね。
ホテルの話では、貴船や鴨川の「川床」での食事をメインに据えた「納涼ツアー」などに人気があるとのこと。
3. 京都では、1つは、ソーシャルビジネスを応援する町家塾で、植木さんや塾生と交流しました。
塾生は30代が中心ですが、NPOや会社を興したり、これから考えたりしながら、ビジネスを通して様々な課題(貧困、いじめ、障害者雇用、子育て支援、町おこし・・・等々)に取り組みたいと考えている若者です。
こういう人たちの経験や語りは、本論から逸れたところで、私には知らない世の中の動きを聞くことが出来て、面白いのですが、
今回は、ある塾生から
「今年4月、文部科学省の方針で、公立中学の体育の時間に「ダンス」の授業を取り入れることになった。それで、現場はいま対応に苦労して混乱している」という話が雑談としてあり、ちょっと信じられないような話で驚きました。
ヒップ・ホップ、モダン・ダンス、伝統ダンスのいずれかを「体育」の授業で教えることが強制されたそうですが、体育の先生でこんなことの出来る人は殆どいない。
訳もわからず、外部の「専門家」に聞きながら、あわてふためいて対応しているそうです。
仮に、体育の授業に「ダンス」を教えることの是非は措くとしても、そもそも、こんなことを役所が、手取り足取り、強制する問題なのか?と思うと、ちょっと信じられません。
「体育」の時間に何を教えるか?そんなことは現場でそれぞれが自主的に考えればよいではないか。
話は逸れるけど、こういう「子供扱い」・・・・だから、野茂もイチローも日本を逃げ出してしまったのではないか。
4. 今回の京都滞在のメインは、古巣の大学の集中講義です。
受講生少ないのでゼミの雰囲気で楽しくやっています。
今年、有難いと思ったのは、IT環境が進んで、無線ランが十分整備された。
従って、教室のPCで自由に・速く、インターネットの画面を学生に見せることが出来るということ。
昨年までは、時間もかかり、かなり不便で、やりませんでしたが、今年は、ソーシャルビジネスに取り組んでいる企業のホームページを見せることが簡単になりました。
おかげで、ユーチューブでパティ・ペイジの「テネシー・ワルツ」を聴いてもらうことが出来ました
(なんで授業で「テネシー・ワルツが出てくるの?の説明は省略します」
5.大きな大学では、とっくにこういうIT環境は整備されているでしょうが、設備投資にお金がかかるので小さな大学では徐々にやるしかありません。
ということで、まだ、iPad で授業することは難しいです。
いまは授業で映像を使うのは常識になっていますが、
先生によっては、昔からのビデオ(BHS)を見せたいという人もいる。
DVDを使う人は多いが、最近はもちろんブルーレイで収録した映像を授業で使う人も
いる
(私も、ステーヴ・ジョブズについてのNHKの番組をブルーレイで見せました)
したがって、大学としては、ビデオの装置も残しておかなければならないし、他方で、最新のフブルーレイや多機能携帯端末(タブレット)で授業したいという教員のニーズにも対応していかねばならない。
久しぶりに、大学を訪れ、日進月歩のIT環境に的確に対応していくためには、大学として、設備投資にまことにお金がかかる時代になった、というシステム課長の嘆きを、同情しつつ聞きました。