新しいDellのTVと蓼科高原の日々

1. 昨日の東京は終日肌寒かったですね。朝の散歩の途次写真を撮りましたが、淡い色の紫陽花は雨や曇り空によく似合いますね。

もっぱらPCと読書で時間を過ごしました。
TVはあまり好きではなく、天気予報とBSの国際ニュースぐらいしか見ません。そう言えばブログを見てくださるTさんはいまも現役の有能なる同時通訳で、先般のロイヤルウェディングの通訳にも登場しました。


2. 他方でPCの映像はよく見ます。
1ヶ月前に新しいPCを手に入れて、気に入っています。
(1) 長らく東芝Dynabookを愛用していたのですが、突然死しました。
ヤマダ電機に持っていったところ、「機械物なので時にはこういうことが起きる。あなたのせいではない」と言われて、買い替えを決めました。
(2) 機種は長女の亭主に相談して、Dellにしました。
理由は、彼がこの機種に詳しく、セットアップやデータ移行などすべてやってくれたのと、値段も11万円と手軽、サイズも17インチと少し大きめ、などです。

OSのウィンドウズ10も8より使いやすく、何と言っても新しいPCは画質も音質も良く、感激しています。



(3) 早速、「お気に入り」に入れてある「音楽」をあれこれ聴いています。
短い曲ではかってブログでも紹介した、
・Dragon Schoolの「Make me a channel of your peace 」(2011年3月28日のサイト。この曲は21年前のダイアナ妃の葬儀でも歌われた)

https://search.yahoo.co.jp/video/search?p=dragon+school+make+me+a+channel+of+your+peace&ei=UTF-8&rkf=1

・東北大震災の鎮魂のピアノ曲「Grace and Hope」
https://www.youtube.com/watch?v=dGW4A5m4ZY4
などです。
(私事で恐縮ですが、この曲は次女の亭主の作曲とピアノです)。


3.10日ほど前に約1週間滞在した蓼科での写真も、PC画面で楽しんでいます。
(1)6月初めでしたが、けっこう良い日和で、久しぶりにドライブし、車山肩にある「コロボックルヒュッテ」で休み,霧ヶ峰高原湿原をほんの少し歩きました。
「こなし」と「ずみ」の木に小さな素朴な花が咲いていて、「例年より早い」とヒュッテの主人が言っていました。

いまの主人は2代目で、先代・手塚宗求さんは60年以上前、道路も車も走らない時期に山小屋を自分で建てて、登山者を泊め、遭難者の救助活動にも活躍しました。エッセイストでもあり著書もたくさんあります。
今年が7回忌だそうで「お父さんに似てきましたね」と言ったら、「みんなにそう言われます」と笑っていました。


(2)あとは、5月に植え付けをした畑の草刈りを少し、270円で入れる市営の温泉に行き、本も読み(大岡信の『紀貫之ちくま学芸文庫など)、原村でペンションを経営している素敵な夫婦にも半年ぶりに会いに行き、花咲き乱れるお庭を楽しみました。
いまは、れんげつつじ、キングサリ、ヤマボウシクレマチスなどなど。薔薇は来月だそうです。



4.滞在中、外食は2回。いずれも昼食です。
(1)1度は、鄙には稀な山国のすし屋。2日おきに築地魚河岸から仕入れています。
昼食は1350円からで、これがなかなか行けます。
小さいサラダと茶碗蒸しと,握りにお椀、それにデザートと珈琲までつきます。

昼の11時に入ったのでまだ大将とお喋りができました。
「どうしてこんな値段でやれるの?」と訊いたところ、
「田舎で、自分の家で、奥さんと2人でやっているから、地代や人件費がかからないからでしょう」
「ネタは昼と夜とで違うの?」
「変わりません。すし屋というのは食材を回転させるのがいちばん大事ですから、そのためには昼もお客さんに来てもらうのが大事なんです」
そんな会話を交わして、あとはいつも通り、「すしは仕込みがいのちだ」といったような料理人としての「意気」を感じる話を聞きました。
「寿司のうまみはシャリが7分、ネタが3分。すし飯はお酢と砂糖と塩の“塩梅(あんばい)がすべて」と言われて
「そうなんだよね。海外で食べる寿司は、ネタは地元独特のおいしいものがあるが、シャリが違うんだよね」
そんな会話で、結構楽しい時間です。


(2)もう1軒は「黙坊」という地元ではちょっと知られた蕎麦屋蓼科高原の中心地、小津安二郎の昔の住まいが復元された「無藝荘」の近くです。我が家は山奥ですから車で30分近くかかります。

実は当初は、住まいのすぐ近くに最近できた蕎麦屋が評判良いので、そこに行こうと家人と2人で出かけました。

事前にネットで調べて、開店時間の11時ちょうどに出かけたところ、あいにく「臨時休業」の看板が・・・
そこへちょうど山梨ナンバーの車から降りた美女4人が看板を見てがっかりしている。


(3)「どこから来られたんですか?」
甲府からです。前にも1度来ておいしかったので・・・・」
「私たちは初めて来たんです。ところでどこかほかをご存知ですか?」
「いいえ知りません。甲府にはおいしい蕎麦屋がないのではるばる来たんですが」
それならご案内しましょう、ということで「黙坊」に予約を入れて、合計6人で押しかけました。ここは8人ぐらいしか入れない、昼しかやっていない小さなお店なのでラッキーでした。メニューは夏はもりそばと絶品のそばがきしかありません。

カウンターに小さな花が飾ってあり、訊けば「ヤマボウシ」とのこと。ふつうは白で、紫は珍しいです。


美女4人は、お子さんが同じ病院でほぼ同じ日に生まれた、そんなご縁で親しくなったそうです。
びっくりしたのが、そのお子さんが当年24歳だそうで、
「えっ、そんなお年には見えませんよ、皆さんお若いですね」
「いやいや、お二人こそお若いですよ」
「とんでもない、もうすぐ80歳、長男は皆さんとほぼ同じ年です」
そんな社交辞令を交わしつつ、もう2度と会うこともない、まさに「一期一会」をけっこう楽しみました。


4人とも、TVでよく出てくるような、現代風の女性たちと違って、
言葉遣いも仕種・物腰も落ち着いた感じの女性たちで、気持ちよく会話が弾みました。
実家は東京の人もいましたが、こういうおっとりした態度は、地方都市暮らしから生まれたのかな、と勝手に考えました。
24年の間に、それぞれの境遇もさほど変わらず、だからこそ交友が続いているのでしょうが、これも地方に住んでいるからかもしれません。