京都と茅野の絆、『最強の野菜スープ』のこと

1.前回のブログで、長野県茅野市の山奥で過ごし、徐々に次世代に任せているが多少

は畑仕事を手伝ったことに触れました。

 

(1) 京都の祇園町会長岡村さんの奥様は、もう亡くなられましたが、茅野市のご出身です。

ご自分も以前は5月の連休には奥様の実家に行っていたことを思い出した、とコメントを頂きました。 

(2) そして続けて、「退職後には我々夫婦も同じように畑を手伝ってくれることを、亡き妻の両親も望み・楽しみにしていただろうな、と改めて考えながら読んだ」とあり、じんときました。

お元気だったら、ひょっとして畑でご一緒出来たかもしれないと思いました。

 

(3)その後も、親族とのご縁が続いているそうで、夏には畑で採れた大量の野菜を送ってくれる由。京都からは、「舞妓が新年の挨拶をするお茶屋に訪れる写真を送ったところ、彼の友達が貼り絵にした写真を送ってくれました」。 しかも、この貼り絵が京都市美術館で展示されるとのこと。

こんな風に、祇園と信州とが、奥様を絆にいまも繋がっているのは素敵です。

2. ところで、野菜と言えば、最近『最強の野菜スープ』という本を読みました。

(1)著者は熊本大名誉教授の前田浩氏。本書は「抗がん剤の世界的権威が直伝!」とあります。

2017年に出版され、私が読んだのは第23刷、40万部のベストセラーだそうですから、ご存知の方も多いでしょう。続編も2冊出ています。

 

(2)私は最近まで知りませんでした。たまたま昔の職場の同期の某君が教えてくれました。学校の同級生で親しかったそうです。

「ぜひ読んでほしい」と言われて、遅まきながら手に取りました。

(3) 前田氏の専門は、抗がん剤の研究・開発です。

「日本人の2人に1人ががんになり、3人に1人はがんで亡くなる」。

がんの治療に使われる抗がん剤は、がん細胞を破壊する際に正常細胞も傷つけてしまうために、重い副作用を伴う。同氏は、「患者の体を害することなく、効果のあるがん治療を実現したい」という願いで開発を続けました。

その論文の引用数の多さから、ノーベル化学賞の有力候補と言われていましたが、昨年5月、82歳で亡くなりました。

 

3.前田博士は、研究を進める中で、「がんの予防には野菜スープが一番」という結論に達し、その理解を拡げるために本書を書いたそうです。

以下のようなことを、分かりやすく、写真や図入りで説明してくれます。

(1)野菜がなぜ躰に良いかの医学的説明

(2)中でも「スープ」にするのがなぜいちばん良いか?

例えば生野菜に比べると、「抗酸化力」(猛毒の「活性酸素」を抑える)が10倍から100倍も高いから。

(3)「野菜スープ」はがんの予防だけでなく、治療後の体力回復や再発防止にもお勧め

(4)しかもがんだけでなく、多くの生活習慣病の改善など、「体の毒消し」の効果がある。

(5)という考えに立って、本書は、この「野菜スープ」の作り方を懇切丁寧に教えてくれる。

 著者によれば、作り方はごく簡単で、残った野菜を何でもいいから入れてスープにする。残り物を捨てる無駄が減る利点もある。

 

 そして、「野菜だけのシンプルなスープを作ることをお勧めします。最初は少しもの足りなくても、続けるうちに、野菜の深い滋味が感じられるでしょう」。

4.我が家はもともと、どちらかと言えば野菜派なので、妻は早速前田博士のレシピに沿って作ってくれました。

 ほぼ毎日、頂いています。 

 夏には、自分たちの畑で採れた野菜のスープを食べられるかな、と今から楽しみにしています。

5.もっとも博士は、昨年5月に肝不全で逝去されました。

 人それぞれの「寿命」は、神様にしか分からない、別のものなのでしょうね。