2021-09-01から1ヶ月間の記事一覧

今度は,『本当に君は総理大臣になれないのか』(小川淳也)

前回は小説『総理の夫』で、政権交代による女性首相がどのようにして実現するかを紹介しました。現実はなかなか、こうは行かないでしょうね。 と思っていたら、藤野さんから、小説の主人公相馬凛子と重なる現実の政治家を取り上げたドキュメンタリー映画「な…

引き続き『総理の夫』と、NZのアーダーン首相

1.今回も『総理の夫First Gentleman』を読みながら考えたことです。 まずは、女性首相・相馬凛子はいかにして誕生したか? (1)長年の与党民権党の結束に陰りがみえて、党内の保守派と原九郎率いる改革派とが分裂する。 (2)原は、自分の勢力を引き連れて民権…

『総理の夫First Gentleman』(原田マハ)という小説。

人気作家原田マハさんは実に多作です。題材は専門の美術関連に限りません。しかもご自身は、そういう精力的な印象を感じさせない、普通の女性です。 2. 今回は60作以上の著作の中から、『総理の夫 First Gentleman』(実業之日本社文庫)、日本初の女性首…

京言葉「そうおしやす」と蓼科の風に吹かれて

前回、京都小説『異邦人(いりびと)』(原田マハ)を紹介したところ、祇園町会長岡村さんから長いコメントを頂きました。 (1)「多くの京言葉に少しの違和感を感じることなく物語に没頭した」とあります。たしかに本書には、 「あんじょう、おしやすか」 「…