2016-01-01から1年間の記事一覧

今年も忘年会、「吉原毅X古賀茂明講演会」のことも

1. 前回は職場の先輩との忘年会の話でした。 先週は世田谷区有志による読書会と忘年会もありました。 古い付き合いではないので、意外性という楽しみがあります。 某女性から、私のブログに「雑誌「The New Yoker」についての記載があり、私も長く購読してい…

銀座「はち巻岡田」と職場の先輩と吉田健一『海坊主』

1. 12月は有難いことにお誘いがかかって、外での会食が多少増えます。 先週はその中に、実に久しぶりに訪れた「「はち巻岡田」がありました。 昔の職場のえらい先輩からこれまた久しぶりに声がかかって、緊張して伺いました。 同氏のごひいきの店で、現役時…

福沢諭吉と日原昌造のこと

1. 今年も残り少なくなりました。 相変わらず、東大駒場のキャンパスを歩いていますが、銀杏の紅葉もだいぶ散りました。落ち葉の掃除がたいへんでしょう。 他方で、隣の先端技術研究所内のメタセコイアの並木は少し遅れてまだ紅葉しています。 今回は、昔の…

「ニューヨーカー」誌に語る「トランプ自伝」の真の著者

1.我善坊さん、「太った豚より痩せたソクラテス」は1964年大河内東大学長の卒業式の言葉、かつ原文はJ.S.ミルの「満足した豚より・・・不満を抱いたソクラテスの方がよい」との情報、有難うございました。 最近はネットで何でも調べられるようになり、本当に…

東大第67回駒場祭と銀杏並木のキャンパス

1, 東大の教養学部(駒場)は我が家から歩いて裏門まで10分ほど、キャンパス内は恰好の散歩道になります。 家人はもっぱら朝7時前には一人で歩きに出かけますが、私はついでに図書館にも寄りたいのでもっと遅くになります。 いまは銀杏並木が見事です。 今年…

タイム誌9月5日号「素晴らしい子供たちの秘密(The Secret of Super Siblings)」

1. 前回の「トランプに失望」のブログには、フェイスブックから珍しく多くの方からコメントを頂きました。有難とうございました。教えて頂き、私の間違いも1つ分りました。十分調べずに、トランプはペンシルニア大学ウォートン校という名門ビジネス・スクー…

アメリカ次期大統領に、「反省」と「失望」と「品性」を考える

1. 晩秋の信州の自然にひたって満足して浮世に戻ると、トランプ次期大統領の誕生です。大喜びしている人たちだけではなく、「ショックと驚き」、そして「反省と失望」を感じた人たちも多かったのではないか。 殆どのアメリカの「予測」が、接戦とはいえヒラ…

晩秋の信州とアメリカ(大統領選・ワールドシリーズ)

1. 氤岳居士さん、遅くなりましたが神代植物公園の温室情報有難うございます。咲き そろった睡蓮を見にいきたいものです。 もっとも当方は、晩秋の信州に週末を過ごしました。今年の最後の滞在ですが、もみじや落葉松の紅葉や雪でうっすら化粧した八ヶ岳を眺…

神代植物公園のバラと今年のプロ野球

1. 先週は、家人と神代植物公園に出かけて、秋の薔薇を見てきました。 曇り日でしたが、公園はいまは薔薇とダリア、そして南米原産のパンパス・グラスに晩秋の趣きを感じました。 2. 晩秋と言えば、そろそろプロ野球シーズンも終わりです。 あまりテレビ放映…

やはりアメリカ大統領選挙と上下院議会選挙。

1. 前回は古今集の「秋の巻」巻頭の歌「秋来ぬと〜」を紹介しました。 「百人一首にもとられている〜」と書きましたが、これは間違いで、2人の方から指摘して頂きました。 定家卿が選んだ藤原敏行の歌はもちろん「住の江の岸による波よるさえや〜」ですね。…

古今集「秋来ぬと目にはさやかに〜」と「萩」と「荻」

1. ささやかなブログを毎週日曜日には更新しようと考えているのですが、1週間の来るのが早いこと。 ということで、前回のブログに頂いたコメントのお礼が遅くなりました。 臨床心理が専門のGoro Hiranoさん有難うございます。 「イギリスへの移民の次の世代…

Brexit(英国のEU離脱)の現状とこれから

1. 連休を利用して信州の田舎に短期間滞在しています。 7日の朝日新聞トップは「野菜高い秋、9月記録的日照不足」とあります。雨・台風の被害を受けた産地は気の毒です。 八ヶ岳山麓は幸いにたいしたことなく、 刈り入れ直前の稲穂が垂れる稲田と、隣にはす…

エコノミスト誌論説「Britain’s one- party state」

1. 雨の多い日々は、金木犀の香りがひときわ匂うような気がします。 近くの東大駒場の銀杏並木を歩いて図書館を訪れることが多いですが、銀杏の実が舗道に落ちて、これはもっと強い匂いです。 昨日は家人と調布市の神代植物公園へ。人は少なく、秋咲きのバラ…

『資本主義の終焉と歴史の意義』(水野和夫)を読む

1.(はじめに) 世田谷区の有志がボランティアで5年前に始めた読書会は、順調に続いています。 8月を除いて月1回の土曜日、梅ヶ丘の区民会館に20人ほど4時間も集まり、事前に多数決で選ばれたテキストを推薦者が発表し、皆で話し合います。 9月は、『…

映画『イングリッド・バーグマン』と『ミリキタニの猫』

1. 約2か月ぶりに都会に戻ってきました。 早速、渋谷に出没していますが、田舎との違いをいちばん感じるのは人と自然とのバランスです。ハチ公前のスクランブル交差点の群衆(とくに若い人)には圧倒されます。 バスで15分ですのでよく通いますが、早速映画…

タイム誌が語る「アメリカには240も祝う理由がある」

1. 今回は、暫らく取り上げていないアメリカの話です。 7月4日はこの国の独立記念日ですが、今年は建国240年。 そこで7月11〜18日号の「タイム誌」は特集記事を組みました。 いま、アメリカはいろいろと問題を抱えている。大統領選挙の年だというのに双方の…

御射鹿池や清里テラスももう秋の気配

1. 9月に入り、高原はもう秋の気配です。 稲穂が実り(あと1か月弱で刈り入れです)、蕎麦の花も満開。月見草、女郎花など秋の花も咲き乱れ、赤とんぼも舞っています。我が家は借りている畑の後始末に行ってきました。 留め釘を外し、マルチ資材を畳み、うね…

八ヶ岳農業実践大学校のこと、「あとらす」のこと

1. 前回のブログでは、組織社会と共存する社交社会の存在が大事だとする『社交する人間』(山崎正和)を紹介しました。 「社交」を成り立たせる理念(礼儀作法、感情の統御、共感、平等、自己表現、上下関係のない・つかず離れずの人間関係など)が文明の前…

オーハンゴンソウの駆除と『社交する人間』(山崎正和)

1. デトックスマツコさん、7月24日付の・ジパング会員証の不携帯で「制裁」を受けた話に、8月15日にコメントを頂き、有難うございます。 80歳の母上が同じような目にあって、おまけに「ほとんど犯罪者扱い」だったとのこと。会員証をただ忘れただけで、いく…

じゃがいもを掘りながら「生前退位」と保守を考える

1. 老夫婦2人、田舎の家に過ごし、野生の鹿が闊歩する姿や畑や山々を眺めているとどうも人間社会が遠く感じられて、リオ五輪や高校野球のTVも殆ど見ておりません。 一昨日は、朝早くから2人で、ジャガイモを掘りに行ってきました。 田舎に夏を過ごしている友…

『保守主義とは何か』(宇野重規、中公新書)を読む

1. (JR東海からの「制裁」)についてここ2回書いてきました。 まだ友人から親切なメールが来ますので、感謝とともに報告します。 彼は、JR東海ジパング倶楽部・事務局に電話してくれて以下の回答があったそうです。 「車内での点検を強化するようになったの…

JR東海からジパング会員証不携帯で制裁を受けた話の続き

1. 前々回のブログに書いた「和歌と短歌の違い」について我善坊さんから丁寧なコメントを頂き、お礼を忘れました。周回遅れですが、勉強になりました。俳句の「型からの解放」は芭蕉から、他方で短歌の「(和歌からの)解放」は子規からですか。 「型」につ…

楽しい京都と、あまりに官僚的ではないかJRさん

1. 京都に2泊して、気楽な割烹に2日通い、新人賞受賞の若い作家に会ったことを前回書きました。2日間とも飛び込みの外国人観光客が現れて、初日はイタリア人の姉弟、弟はミラノ工科大学の学生。 2日目は家族5人のフランス人で父親はパリの銀行勤め、母親はイ…

京都:披講と『砂漠の青がとける夜』

1. 7月11日から京都に2泊して水曜日に帰京しました。 祇園祭のハイライト、17日の山鉾巡行にあわせて鉾や山が立ち始めていました。 主目的は叔父・叔母の霊祭出席であり、古くから続く「和歌」の家なので、神主さんの祝詞に続いて、参列者の玉串奉奠の前に…

英国のEU離脱――「ブレグジットの地」対「ロンドン人の国」

1. しつこくこの問題を取り上げています。 まずは昔、「シティ」で働いたこともあり、個人的な関心があります。 「シティ」はニューヨークと並ぶ世界の金融センターですが、それぞれの国に拠点がなくてもロンドンから欧州27の国と金融ビジネスができる、いわ…

英国のEU離脱問題とカズオ・イシグロ

1. 前回のブログで取り上げた「Brexit(英国の離脱問題)」の国民投票は、フェイスブック上でいろいろ貴重なコメントを頂きました。 1週間経って、英国は混迷状態にあります。最新のエコノミスト誌は「無政府状態の英国」と表紙に掲げました。 たまたまロン…

EU離脱を選択した英国国民投票を終えて

「英国と欧州にとって運命の日(Moment of destiny for Britain & Europe)」23日(木)の国民投票の結果は、事前の世論調査で「僅差あるいは離脱派の若干優勢」が伝えられていたとはいえ、実際に起きてみると、衝撃で世界を包みました。私も普段から、エコ…

EU残留を問う英国国民投票と現役政治家を襲った悲劇

1. 我善坊さん有難うございます。コメントを拝読しながら、学校秀才とは何か?そ もそも教育、とくにリベラル・アーツ教育について考えました。「仰げば尊し我が師の恩」と歌った、私のような古い世代には、教育が人格陶冶の場ではないかという思いが抜けま…

6月の蓼科はれんげつつじや金ぐさり

1. 先週は数日、田舎で過ごしました。築40年の古い家でいろいろ手直しが必要になって、工事に立ち会うという用事もありました。畑の野菜の育ちぐあいも見てきました。 6月の蓼科は田植えが終わって田には水が貼り、新緑の林には、のんびりとかっこうの鳴…

エコノミスト誌「中東特集―内部の戦争」

1. 我善坊さんコメント有難うございます。 「情緒を排して冷静な事実に立って判断をするよう促すのが、マスメディアの役割のはず」というご意見は、マスメディアの役割についてはご指摘の通りと思います。 ただ、一般論としていえば、 オバマさんの言動自体…