英国

豆台風は英国に去る

桜満開の4月6日(土)、豆台風は英国に帰国しました。 迎え入れた老夫婦は「何とも疲れたが、85歳と83歳のジジババにしては良くやった、とちょっとした達成感です」という妻の言です。 以下、彼らの滞在について思い出すままに。 娘は最初の一週間は業務出張…

英国から我が家に

前回は、先々週の日曜日、英国から一時帰国した娘とホテルで会ったと 書きました。 彼女は京都行を含む業務出張のあと、さらに日本滞在を伸ばしました。 その後半の一週間、イースター休暇中の孫二人が日本にやってきて合流しました。狭い我が家に泊まったの…

アガサ・クリスティーの「ねずみとり」のこと

前回は茅野駅前の「まちライブラリー」を紹介しました。 (1)本好きのMasui,田中、飯島、岡村の各氏からコメントを頂きました。 (2)本を買ってもツンドクになってしまうという嘆きも寄せられました。 今回は本の話です。 (1)年下のEさんが定期的に「読書会」…

豆台風、英国に去る

私事ばかりで恐縮ですが、次女と孫2人は1週間前に田舎の我が家を去り、翌々日 無事に英国に戻りました。 茅野駅まで送り、帰りがけに昨年も利用したコインランドリーに寄って、大量の洗濯物を乾かしてから帰宅しました。こういう施設は地方都市の方が便利か…

今年も英国からの豆台風

80歳を越えた高齢者にとって、八月は「先の戦争」を思い起こす時期で、前回は そんな辛い過去を俳句に残す人たちを紹介しました。 佐竹さん、伊藤さんから、子供だった自分が78年前の「終戦の日」をどこで迎え たか、伝えて頂きました。 Masuiさんからは、コ…

東京は桜が開花、「祈り、そして希望(Grace and Hope09)」

東京では、桜が咲きました。「年々歳々」春はやってきます。 (1)東北大震災から12年、死者行方不明者は関連死を含めて22,212人、避難している人はいまも30,884人、ほとんどは福島県の避難者とのこと。 ロシアのウクライナ侵攻から1年、暴虐は止まず、悲劇は…

エリザベス二世の葬儀と立憲君主制のこれから

1.19日の英国女王の葬儀の模様をテレビで眺めました。 (1) 国民の40%以上が視聴したそうです (2)厳かで華やかな行進が続き、沿道に集まった人々の多さを見ながら、雨の多いロンドンでこの日降らなくてよかったなと思いました。 それと無粋な話ですが、高齢…

「品格のある風景」とエリザベス女王逝去

田澤耕さんの『僕たちのバルセロナ』を取り上げたときに、京都に「バルセロナ文化センター」が出来たと書きました。 早速岡村さんが行かれたそうで嬉しいことです。 責任者のカタルーニャ出身の女性に会って話を聞いた。 「公的なものでなく、支援者に恵まれ…

コロナ感染急増の中、英国からの豆台風

1.身近でも、コロナ感染のニュースは珍しくなくなりました。 ただ、いまのところ、彼らに重症者がいないのが幸いです。 それでも4回目の接種を受けた友人が、その直後に感染し、一日だけでしたが38.5度の熱が出たそうです。 2.そんな中、英国ロンドン郊外に…

英エコノミストの「日本特集」,課題先進国日本の未来は?

1.(1) 京都から、祇園のつる居という老舗のお茶屋が作っているカレンダー「祇園浪漫」を送って下さった方がいて、感謝・感謝です。 (2)つる居は、大学生だった頃に、祇園に住む叔父に連れてってもらいました。 60歳近くなって京都住まい、叔父はもう世を去り…

英エコノミスト誌の「日本特集」

1.東京は、青空の美しい、しかし朝夕の寒い日が続きます。年を取ったせいか寒さが応えます。 (1) 我が家は古い一軒家なので、廊下や階段、洗面所など寒いです。 刈谷さんから、「ドイツは建築基準法で、真冬でも室内は19度以上に保つことが義務付けられてい…

エコノミスト誌「2020年カントリー・オブ・ザ・イヤー」は、マラウイ共和国。

緊急事態宣言のもと、ほぼ終日家で昨年から持ち越した本や雑誌を拡げたり,ネットに向かったりしています。頂いた新年の挨拶も、コロナに触れることが多いです。 新年早々シドニーから届いた挨拶には、「一時上手く収まっていたコロナが、クリスマス前に再度…

ドイツ・メルケル首相のスピーチとある英国クルーズ船の対応

1. 新型コロナウィルスについて、ドイツのメルケル首相が18日夜異例のTVスピーチを行い、世界で話題になっています。 「第二次大戦以来の試練」に直面して、国民の連帯を呼びかけました。ドイツ政府の公式サイトから英文で読むことができます。 https://www.…

英国の総選挙、保守党の大勝利とエコノミスト誌

1.先週は、忘年会がひとつ、上野の都美術館内のレストランであり、夫人連れで集ま る場所としては、なかなか良いアイディアだと思いました。ロンドン・コートルード美術館展の最終日の前日でした。 2.私のブログは週1回なので、今回は1週間ほど前の出来事、1…

『テムズとともに、英国の二年間』(徳仁親王)の英訳(続き)

1.1週間前の週末は、いつも散歩している東大で駒場祭があり、雨にも拘わらず大勢 の人出でした。 2.その日のブログは、新天皇が親王時代のオックスフォード大学留学についての回想録(英訳)を紹介しました。1週間後の今回も、このユニークな本を読んでいろ…

「平和を願い、国民に寄り添い、憲法にのっとり~」

1.(1)またまた台風による記録的豪雨が大きな被害をもたらしました。 そんな中でラグビーの話題かつ身内の話で恐縮ですが、東京在の長女夫婦は揃ってラグビー狂で、「もうすぐ終わると思うと寂しい、しかし逆にそろそろ終わらないと体がもたない」とメールが…

英国最高裁の判決は「蜘蛛と一緒にやってきた」

1.先週は茅野の山奥で家人と二人で過ごしました。稲が黄金色に実り、刈り入れが終わったところもあり、この時期の里山はいちばん好きな風景です。 2.前回は、英国ジョンソン首相の議会閉鎖と、これを「違法」とした最高裁判決を取り上げました。 ジョンソン…

英国憲法とジョンソン首相の議会閉鎖をめぐる最高裁判決

1.まずは、昨日のラグビー・ワールドカップ、日本の対アイルランド戦、素晴ら しい勝利でしたね。 山口(雪)さん、コメント有難うございます。私も全く同じ「現代社会に不安を感 じている後期高齢者」です。どんなに甘いと言われても、米中が「対話と共存」…

ボリス・ジョンソン、イートン校とキングズ・スカラー

1.ボリス・ジョンソンなる人物が予想通り、保守党員の投票により党首に選ばれ、英国首相になりました。今回は本件から思いだした雑件です。 2.エコノミスト誌7月27日号は論説を含めて3本の関連記事を載せました。 写真はジェット・コースターのてっぺんで、…

「香港の反乱(Hong Kong in Revolt)」(タイム誌6月24日号)

1.前回の豪州ラグビーの話、藤野さんコメント有難うございます。「4年に1度じゃない、一生に1度」のワールドカップを大いに楽しみにしておられるでしょう。 岡村さんも、京都宝ヶ池球技場にラグビーを見に行った思い出話を書いてくださいました。以下その引…

欧州議会選挙も面白いか?英国での投票結果は?

1.今回は、週末に豪州がらみのイベントで家に居ないので、少し早めにブログをアップ致します。 前回は、5月18日に実施されたオーストラリアの選挙が面白いと書きました。 因みに、この国は日本と関係が深いのですが、その割に知られていないのではないかと残…

オーストラリアの総選挙が面白い

1.また、先週の日曜日(19日)の話からです。私事ながら、在英国の娘の手伝いに出かけた「空飛ぶ婆や」と呼ばれる家人が2週間ぶりに帰国しました。 東京は老夫婦2人の暮らしにまた戻り、ほっとしているところです。 先週後半から暑くなり、晴れた日は簡単な…

「バンク・オブ・トーキョー」と、両替やポンド紙幣のこと

前回のブログでは、ドル紙幣の写真を載せて、1ドルと5ドルの肖像は誰でしょう?と書いたのですが、もちろん、ワシントンとリンカーンの2人の大統領です。 2.また、今も残るニューヨークの「バンク・オブ・トーキョー」ビルについて触れました。昔の銀行につ…

ロドリック教授「トリレンマ」説とエコノミスト誌「オーストラリアの支配」

1. 小さな庭の冬薔薇を見ながら我が家を出て、さざんかが咲き銀杏が紅葉する東大研究所から大学キャンパスへと朝の散歩を続けています。 ・家人とお喋りしながら歩きますが、娘がロンドンの金融で働いているせいか、英国のEU離脱の行方が気になり、そんな…

エコノミスト誌175周年とリベラリズムという思想

1. 前回は、娘が赤ん坊を連れて一時滞在をした話を書きました。 先週末、英国に帰国する二人を羽田空港まで送っていきました。 帰りはひとりで空港を暫く歩き、伊藤園の栗あんみつを食べてから、バスで帰りました。渋谷まで40分ほどで週末は道も空いており、…

エコノミスト誌が語るロイヤル・ウェディングと英国憲法

1. 前回のブログで、ウィンザー城内の礼拝堂でのハリー王子の結婚式で「黒人霊歌“スタンド・バイ・ミー”が歌われた」と書きましたが、早速若い人が「この歌は黒人霊歌ではない」と訂正してくれました。私のような老人は知らなかったのですが、1961年に作られ…

英国ロイヤル・ウェディングとタイム誌

1.ミーハーを自認していることもあって、タイム誌6月4日号、英国ハリー王子の結婚式の「記念号」を熟読しました 今回はその紹介です。 昔からミーハーだったなと自分でも呆れるのは、かっては、ロンドンの本屋で買った、エドワード8世(のちのウィンザー…

ロンドンでシェイクスピアの「ジュリアス・シーザー」を観る

1.前回のブログに岡村さんと山口さん、3月25日付には柳居子さん、何れも頂いた貴重なコメントに厚く御礼申し上げます。 何れのコメントにもフォローさせて頂きたい事ごとがありますが、今回は残念ながらお礼だけに留め、もう1カ月以上前になる、ロンドンの…

ロンドンのお上りさんが「レディ・ジェーン・グレイの処刑」を見る

1. 山口さん有難うございます。 少し説明不足でしたが、先生対生徒の比率は全校平均の数字で、例えば校長など管理職や体育・音楽など専門の教員も含まれます。従って、1クラスの生徒数は15名前後の筈でこれは(詳しくは知りませんが)公立もさほど変わらない…

10日間の英国滞在で感じたこと

1. 家人は1ヶ月ちょうど、私は10日間、英国のロンドン郊外(田舎です)に滞在して、9日帰国しました。 3日以降は雪も降らず、まずまずの天気でした。少しずつ気温も上がり、マンションの裏庭では、春を告げる花として英国人の大好きなラッパ水仙(daffodil)…