考え事

ささやかなユーモアと「言葉を取り戻せ!」

先週の東京は良い日和が多く、世田谷羽根木公園の梅林まで散歩しました。恒例の梅まつりは今年は中止ですが、距離を空けつつ梅を見る人が、それぞれ楽しんでいました。 前回は台湾のデジタル大臣オードリー・タン氏を紹介しました。本人のみならず、同氏を登…

国際文化会館の「次世代リーダー」ウェビナーで聞く、オードリー・タン大臣の話

ネットを通じて繋がる社会がどんどん広がっています。前回紹介した、20歳を迎えたウィキペディアはその良い面を代表しているでしょう。他方で、誹謗中傷やフェイクニュースや炎上の弊害も大きい。両者善悪のせめぎ合いが、これからも続けられるでしょう。 と…

2020年は「アナス・ホリビリス(本当にひどい年)」でした。

1.今年最後のブログです。振り返って2020年は,「新型コロナウィルスのパンデミック(世界的大流行)の年」として長く記憶に残るでしょう。エコノミスト誌12月19日号は「疫病の年、全てが変化した年」と題する論説を載せ、同時期のタイム誌表紙は「2020」に赤…

ドキュメンタリー映画「13 th(米国憲法修正13条)」のことなど

前回の黒人差別に関する本の紹介については、いろいろコメントを頂きました。 ブログで本書を最初に取り上げた7年前に知って、読んで「衝撃をうけた」と中島さんが書いて下さいました。 同志社女子大で勉強している飯島さん、対米歴の長い木全さんや松崎さん…

「女性のいる民主主義社会」に向けて

1.前回紹介した『女性のいない民主主義』(前田健太郎、岩波新書)に、いろいろコメントを頂きました。 (1)Masuiさん――「他国に比べ、日本で残されている資源として最も期待できるのは女性の活躍だと信じる。その点で未来は明るい。そのためには、現役時代に…

「検察庁法改正案反対意見書とタイム誌「今年の女性」」続き

1.朝の散歩では見事に薔薇で飾られたお屋敷を眺め、眼の保養になりますが、そろそろ終わりでしょう、残念です。 散歩しながら家人と、「お役人や新聞記者の言動は、私ども市井の庶民とは違うようだ」といった話もします。 長年、友人夫婦3組6人で毎月1回、自…

タイム誌が選出した「100年の100人の女性」

1.外食する機会がなくなり、食事は毎日自宅で(我が家は何年も前から一日二食です)、家人が用意してくれるのを頂き、感謝しています。 友人の中には奥様を先に亡くされた方もいて、たいへんだろうなと気になります。それとこの時期、シーツを夏用に替えて古…

「ソーシャル・ディスタンシング」の中で、アーダーン首相を考える

1.「social distancing(他人と距離を保つ)」と「self isolation(ひとりになる)」という、今まで耳にしなかった2つの英語が、メディアに頻繁に登場するようになりました。この週末は東京も諸外国に近い「外出自粛」になりました。 世界のどこを見ても逃げ…

「グレタ効果」―「時には、子どもの眼で世界を見ること」

1. 前回のブログ「タイム誌2019年“今年の人”にグレタさん」では、渋谷が「学生時 代にもっともよく通った懐かしい街だった」と書きました。 中高までの通学に使った「館(やかた)ぶね」と呼ばれるバスの思い出話に触れたところ、同級生のMasuiさんから「自…

ブログへの皆様のコメントに考えたこと

1. この季節、東大駒場キャンパスへの散歩が気持ちよいです。朝夕はだいぶ冷えてき て、銀杏の並木も色づいてきました。東邦大学病院の呼吸器内科の定期健診に行ったところ、先生が「今年はインフルエンザが早めに流行っている、ラグビーで人が集まったこと…

台風19号、ラグビー、香港などを話し合う日々

1.台風19号は、報道や映像で、甚大な被害を知って、その惨状に衝撃を受けた方も多 いでしょう。(茅野の山奥は避けてくれたようです・・・)。 有力な政治家が「まずまずに収まった」と発言し、後に撤回したと報じられました。 この発言には、いろいろ考えさ…

「情報が少ないということはある力を秘めている」(星野道夫)

1.昨日で今年の8月も終わりました。地元のJAスーパーにはお盆の頃は生産者直売の野菜の買い物客があふれましたが、その賑わいも終わりました。 この2か月、田舎で暮らし、山や田畑を眺め、人に会い、ほぼ毎日散歩をし、図書館でたくさん本を読みました。地元…

再び「保守主義の危機」とリベラルであること

1.蓼科高原も先週火曜日ぐらいから晴れ間が多く、八ヶ岳がきれいに見えました。と思っていたら、週末は台風本土上陸の情報。もっとも当地は曇り空と少しの雨ですみました。 欧州は記録的な猛暑だそうで、ロンドンもパリほどではないけど観測史上最高の39度、…

英国エコノミスト誌が語る「保守主義の危機」

1.先週は日帰りで東京に行きました。雨が強く湿気もありました。参議院選の期日前投票を済ませ、夕食の用事まで時間があったので、駒場の東大図書館で時間をつぶしました。 図書館で7月6~12日号のエコノミスト誌を手に取りました。表紙も、論説トップの見出…

ハチ公像、そして大岡信の『日本の詩歌、その骨組みと素肌』

1. 今年最後のブログです。前回には渋谷の忠犬ハチ公像の写真を載せました。年末に なっても、外国からの観光客が行列をつくってハチと一緒に写真を撮っています。 コメントを頂いたHiranoさんによると、自分にはこういう外国の友人が何人も居る、愛犬にHach…

米中間選挙、再びリベラリズムとJ.S.ミルについて考える

1.11月に入り、東大駒場の銀杏並木が少しずつ色づいてきて、歩く楽しみです。 2.米国の中間選挙については日本のメディアも大きく報じました。 翌日朝刊一面でほとんどの新聞は「ねじれ」議会という見出しでした。 他方でニューヨーク・タイムズ(NYT)は「…

エコノミスト誌が語る「民主主義はどのようにして死を迎えるか」

1. 関東甲信は早くも梅雨が明けたそうで、暑さが続きます。 朝早くから暑い中、東大キャンパスでは野球部の選手が練習をしています。 こちらは涼気を求めて散歩がてら図書館に入ることが多く、そこで雑誌を読んで時間を過ごします。 英米の雑誌は米朝首脳会…

生誕900年の西行の生きた時代と「紅旗征戎吾が事にあらず」

1. 前回は、和歌の「返しの文化」について、待賢門院堀河と西行のやり取りの実例を紹介しました。 Masuiさんから「男女は単なる平等であればよいだけではなく、その間に強いレゾナンスが生じ、1+1が2になるのではなく、その何倍にもなるところが真の平等で…

『歴史とは何か』(E.H.カー、岩波新書)と岡村さん「世界街歩き」

1. 豪雪地帯はたいへんですが、東京は寒いけど天気はいいですね。 家人が無事にロンドンに出かけ、暫らく老人の一人暮らしとなります。 今回の飛行機は羽田からでしたが、成田に比べて我が家からははるかに便利になりました。 空港まで見送り、帰りは一人で…

サーロー節子さんの「記憶」とエコノミスト誌の「Kポップ対歴史」報道

1. 東京に大雪が降った22日も、目白が寒さをものともせずに、枝にさした蜜柑を食 べに飛んできました。この雪では他に食べ物を見つけるのはたいへんだったでしょう。 前回のICAN事務局長とサーロー節子さんの平和賞受賞スピーチについては、フェイスブックか…

タイム誌、ICAN事務局長そしてサーロー節子さん

1. 冬の寒さには温泉がいちばんと思い、嬉しくも子供たちがチケットを贈ってくれたので、年初早々鬼怒川温泉に行きました。1泊して、翌日は生まれて初めて日光東照宮にお詣りしてきました。陽明門が新しくきれいになっていました。 子供の頃は、「日光を見ず…

「在宅医療を知っていますか?」の勉強会

1. 岡村さんコメント有難うございます。昔ニカラグアの首都を歩いていて日本企業の名前を見て「抱きしめたくなった」という思い出、そういうことってありますね。 Bank of Tokyo の名前も、デビ夫人のように海外でそういう思いを感じてもらえる人が居たとし…

「クオリティ・オブ・デス(Quality of Death)」について考える

1. arz2beeさん、「還暦を過ぎて再び少し小説を読むようになった。小説でしか知り得ない世界があると思う」というコメント、有難うございます。この方は現役のお医者さんです。忙しい人助けの仕事の傍ら、小説を読む時間を見つけておられることを嬉しく感じ…

妻籠に行った方から「正しい観光地ってどんなものでしょう」

1. 1週間に1度しか書かないのでお礼が遅れましたが、山口さんコメント有難うございます。 東京のお庭で野菜作りとはいいですね。 我が家から歩いて数分のところが、空き地になったと思ったら、そこに畑が出来て野菜やら花を作り始めたようで、びっくりしたり…

エコノミスト誌の論説と豪州の二重国籍問題

1.お2人のコメント有難うございます。 名無しさん「田舎にステイタスを感じている馬鹿」とのこと、確かにそうですね。 しかし英国人は「田舎(country)」を実に愛し、大事にします。まさに「ステイタス」です。彼らの方が私よりさらに「馬鹿」なのでしょう…

『アメリカの憲法が語る自由』と日本の「憲法改正」

1. 英国の総選挙も終わりました。メイ首相の思惑が外れてEU離脱の交渉は難航するでしょう。しかしトランプやハード・ブレクジットを支持するか不支持かを問わず、 どちらの国も、2大政党がそれなりに機能して「チェック&バランス」が働いているのは、羨まし…

国連「世界幸福度報告書2017」で日本は51位

1. 柳居子さん長文のコメント有難うございます。見事な「無形資産」を披露して頂き、他の高齢者にも大いに参考になりますね。100歳になるまでチョコレートが届くことでしょうと、長寿を祈りあげます。「幸福な日本人」の1人でしょう。 ロンドン郊外に住む、…

タイム誌の記事「longevity」とダボス会議「人生100年時代」

1. 東京の桜の開花はもうすぐです、いまは散歩コースの駒場民芸館の前庭に、終わり近い紅梅のうしろに白い木蓮が盛りです。 前回は、元気に活動している同世代の人たちに触れました。 たまたまタイム誌3月6日号が、表紙と特集は相変わらずトランプですが、第…

『沈黙』は異端か?日本人にキリスト教は根付くか?

1. 我善坊さんの丁寧なコメントおよび、フェイスブックでもいろいろ有難うございます。 我善坊さんの「『沈黙』はやはり異端ではないのか?」と FBからの「日本人にキリスト教は向かないのではないか?」 の2つは重なり、ともに重要な論点だと思います。これ…

オバマにとっての「レトリック」と「2016年タイム誌今年の人」

1. 今週末は京都に行く予定なので早めにブログ・アップします。前回紹介したオバマ退任演説について、もと職場の友人が「彼のスピーチには、ギリシャ・ローマの修辞技法(レトリック)が実に効果的に使われている」と教えてくれました。格調の高さにはもちろ…