2015-01-01から1年間の記事一覧

年末の「メサイア」、エコノミスト誌「今年いちばん好感の持てる国」は?

1. 遅くなりましたが我善坊さん柳居子さん有難うございます。 前回「私のお父さん」という作文について書いたのですが、コメントを拝見して反省しました。海軍の街で育ったので同級生の2割は戦死、だからこういう作文の題はなかったというのはご指摘の通りで…

京都の続き:「玉の輿の日」などと英国からの便り

1.柳居子さんから丁寧にお礼を頂いたので、いま少し京都の話を続けます。 12月6日朝「イノダ」の円卓で柳居子さんとお喋りをしていたところ、氏の友人の常連も参加して、話題は拡がりました。 その1人は幼少時、祇園宮川町の花街にある小学校に通ったそうで…

ブログの表題通り今回は「京都活動日記」

1. 生来の物ぐさで、「変えること」が面倒であまりやりません。「表題倒れではないか」と思われても、いまさらブログの題名を変えるなどご勘弁を願っています。 12月4日~6日、2泊3日でやっと表題らしく京都で活動しましたので今回はその報告です。 紅葉がま…

「茶とう」「一足立ち」など、ご存知ですか?

1. 前回は英国から来たパワーフルで素敵な女性とアフタヌーン・ティーをともにした報告をしました。 情報提供やコメントをいろいろ有り難うございました。 フェイスブックでは「メイド喫茶のコスチュームはヴィクトリア朝の英国を基本にしたらしい」など丁寧…

英国から来たパワーフルな女性たち

1. だいぶ寒くなってきました。しばらくご無沙汰していますが、今年の京都の紅葉はどうかな、と思っています。桜の時期とともに、いまの京都は観光客で大賑わいでしょう。 今回はその観光客の話で、英国からやってきた女性6人と東京で「アフタヌーン・ティー…

テロはパリだけではないが、いま「自由」と「寛容」は・・・

駒場の東大は本日駒場祭。前の日のイチョウ並木を歩きながらいろいろ考えたことです。 1. 前回のブログを書いたのは、パリ市内でのテロの翌日でした。 直感的に感じた問題と危惧として (1) 右翼の国民戦線&ポピュリストは? (2) フランスに住むイスラム系移…

メルケル首相は「いま必要不可欠な欧州人」(エコノミスト誌)

1.まずは13日(金曜日)のパリ市中心部で起きた悲惨・残酷ななテロ。 2001年9月11日のアメリカでの同時多発テロを直ちに思い起こします。私たちはいまだに「ポスト9.11」の時代に生きていることを痛感します。 (1)フランスでは右翼の国民戦線がますます支持…

フォーブス選出の「世界で最もパワーフルな人物」は今年もプーチン

1. このところ英国を支える「保守の精神」ともいうべきものを考えています。 他方でこの国の首相は(良くも悪くも?)国の構成原理である憲法の解釈を自らの判断で変えてしまう・・・これは「保守の精神」とは眞逆の「革新」そのものでしょう。 さすれば日本…

Escape to the Country(田舎に逃げ出す)と英国イートン校

前回のブログで触れた、習さん・キャメロンさん(女王も巻き込んで)の蜜月については、ご意見をいろいろ頂きました。 1. 我善坊さん、丁寧なコメントを有り難うございます。「これこそが「原理原則」に基づく国ではない、つまり保守主義の国なのでは?」 「…

帰国して1カ月、まだ多少、非日常です

1. 前回のブログで、ナショナル・ギャラリー前の大道芸の写真を載せました。 親切な友人がいて、住まいの近くの三軒茶屋でもやっているようだとわざわざ「三茶de大道芸」というサイトを送ってくれました。 http://arttown.jp/ もっとも、ロンドンで眺めたの…

5年ぶりのロンドン雑感

1. いきなり私事ですが、ここ10日ほど末娘が孫を連れて一時帰国し、狭い我が家に滞在し、賑やかでした。3歳半の彼は時差がとれず、午前3時には起きてしまうので、老夫婦も一緒になって付き合い、くたびれました。 ということで一人になってゆっくり本を読ん…

英国の田舎(カントリー)と「保守」について

1.前回、英国の田舎に住む日本人女性を紹介しました。 フェイスブックのコメントで、明治時代に日本人最初の国際結婚と言われる、NYのモルガン財閥の1人と結ばれた、いわば先駆者がいたことを思いだしました。 コメントを頂いたのは、この、お雪さんという…

英国の田舎フルべック村に住む日本人女性のこと

1. 英国に旅立つ直前、年下の従妹から久しぶりに連絡があり、「婚活」の依頼でした。 ドイツ留学の経験もあり、ピアノ講師をしている34歳の素敵な女性の親から頼まれて良い相手を探している由。 当てはまったくないものの、京都に住む同じく従妹と息子にメー…

南ア戦勝利の翌日の「サンデー・タイムズ」を買う

1.十字峡さんたいへん遅くなりましたがコメント有難うございます。ラグビー大ファンの十字峡さんのことですから大いに興奮されたと思います。たしかに殆どの人が勝てると思っていなかったようですね。 日本でも「歴史的勝利」という言葉が使われました。 も…

ラグビー・ワールドカップをTV観戦しています。

1. 海太郎さんコメント有難うございます。5年ぶりの英国、3年ぶりの海外への旅ですが、やはり年相応にくたびれますね。これが最後かなと思いつつ、明日にはもう帰国となりました。 いまは、当地時間の土曜日(19日)の夕方6時前、娘の家でテレビを観な…

旅先からのブログです。英国はサリー(Sutty)州オタショー(Ottershaw)にて

1. 突然ですが、台風と大雨で被害もあちこちに甚大な日本国を離れて、英国に来ています。 高校時代の友人&義兄との老人の二人旅です。 10日(木)の午前中に成田を発って当日の夕方に到着、11日(金)はあっという間に終わって、いまは現地12日(土)の朝10時で…

「あなたは国のために戦えますか?(Would you be willing to fight for your country?)」

1. 前回は「英語の世紀の中で」、日本人もIと We (これもIから始まる)で考えることも大事ではないか、と書きました。 フェイスブックで面白いコメントを2つ頂きました。 Aさんは「Iは、個人として神の前に立つというキリスト教と結びつくのではないか」と…

「英語の世紀の中で」(水村美苗)考える

1. 一昨日まで、大学時代の友人2人が田舎を訪れてくれて、愉快な日々を過ごしました。 一日は松本までドライブをしました。清潔で落ち着いた、気持ちの良い街で、道を訊いたりしても、皆さんとても親切でした。 お城の天守閣(国宝)を上がり、開智学校や旧…

「We」と「私たち」は同じか?「過ちは繰返しませぬ」の主語は?

1. 我善坊さん貴重なコメント有難うございます。私もテレビで産経記者の質問を聞いておかしいなと思い、邦訳を再読しました(ネットで読めます)。ご指摘の通りですね。訳知り顔におかしな発言をするジャーナリストには困ります。 ということで、談話と翌15…

戦後70年安倍談話と英訳を読み比べる

1. 八ヶ岳山麓のこのあたり、お盆の今ごろが一年でいちばん人が多く、故郷への帰省、涼を求めて訪れる人たちで賑わいます。いきおい当方は、人込みを避けて近くを散歩するぐらいになります。 15日の土曜日は、前日のテレビで聞いた70年談話を新聞がどう報じ…

茅野市で迎えた70年目の「原爆の日」

1. 築40年の古い家は長野県茅野市の豊平というところにあります。標高1350米の八ヶ岳山麓ですが、今年の夏はこんな高地でも日中は日差しが例年より厳しいです。 豊平は、ペスタロッチの研究で知られる教育学者・長田新の出身地です。彼は、広島文理大教授の…

イシグロの『忘れられた巨人』再びと小説を読むこと

1. かわうそ亭さん、コメント有難うございます。 http://kawausotei.cocolog-nifty.com/easy/ ブログを拝見しましたが、たまたま同じ日にイシグロの『忘れられた巨人』について、同じような読後感を書いておられるのは、同志がいたという思いでした。 かわう…

カズオ・イシグロの『忘れられた巨人』と、「記憶は信頼できるか」

1. 前回は「戦争の記憶」と題して、J.D.サリンジャーの『キャッチャー・イン・ザ・ライ』を紹介しました。今回もやはり「記憶」を扱ったイシグロの小説『忘れられた巨人』です。 今年2月に、映画化もされた『私を離さないで』以来10年ぶりの長編”The Buried …

「キャッチャー」の著者の評伝『サリンジャー』と戦争の記憶

1. 藤野さん有難うございます。同じ意見を共有できる友がいることも、発信が増えている話も心強いです。権力から距離を置く京都人の心意気に期待しています。老人も頑張ります。 同期会の「文集」についてのコメントも嬉しく拝読しました。フェイスブックに…

「昭和20年終戦前後の想い出」という文集を受け取る。

1. 藤野さん遅くなりましたが、スポーツ用語を教えていただき有難うございます。ラグビーファンと理解していましたが、他のスポーツもお詳しいですね。 藤野さんのようなスポーツファンが、例の新国立競技場をどう思っておられるか知りたいものです。 こちら…

ローラ・バセットのオウンゴールを英国メディアはどう報じたか

1. 本日のブログは珍しく、女子サッカーの話です。 といっても、「なでしこジャパン」については、山のような情報が流れていると思いますので、1日の準決勝でなでしこに2-1で敗れたイ ングランドの、オウンゴールで敗れた当事者ローラ・バセット選手について…

再び、「曲学阿世」と南原繁の「現実的理想主義者」のこと

1,今年の梅雨は、いままでのところ、東京と蓼科では長雨しとしとではなく降るときは短時間に激しくという傾向のようですね。 雨降りに散歩するほど勤勉ではなく、屋内で過ごす時間が増えますが、テレビは好きでないのでいきおい本を拡げることになります。 …

まだ反知性主義と「曲学阿世」&南原繁のこと

1. KONO Takeshiさん、コメント有難うございます。朝日と読売を1年ごとに交互に購読するというのは面白いですね。どちらも断りきれないというところにお人柄が出ているのかもしれません。 主義主張の違う両紙を読み比べることは大事だろうと思います。 憲法…

東京新聞,反知性主義,そして鷲田清一さんとオルテガ

1. 前回のブログで、もう梅雨だというのに快晴の1日があり、蓼科高原は蓮華つつじが満開で、北アルプスから富士山まで丸見えだった、と書きました。 同行した友人がその折りに撮った写真を送ってくれましたので載せておきます。 こなしの花も山々も美しく写…

蓼科高原の「梅雨の晴れ間」と憲法の長谷部恭男元東大教授頑張ってください

1. 「梅雨の晴れ間」とでも言う日が本当にあるのだなと痛感したのは6月4日(木)です。 この日、蓼科高原・原村のペンションに1泊で、年1回が18年続いている中高の友人夫妻4組8人の旅行があったのですが、この日だけ絶好の快晴でした。 車山高原から霧ヶ峰…