本を読む
本日はこれから妻と二人、レンタカーを返して電車で東京に戻ります。今年の夏も田舎で緑に包まれて暮らしました。 その間、当地もすっかり秋めきました。蕎麦の花が盛りで、稲も色づきました。今年の夏は当地も暑く雨が少なかったので、生育も刈り入れも早そ…
前々回のブログは、シェイクスピアの「オセローを読む」最終講義についてでした。 今回は同じく朝日カルチャーの「源氏物語」です。田坂憲二元慶應義塾大学教授による長い講義も、6月で読み終えました。 源氏は朝日カルチャーでも人気番組です。 私は友人に…
暇な老人は病院行きだけでなく、あちこち出歩きます。先週は朝日カルチャー新宿教室に2回行きました。うち1回はシェイクスピアです。 2. 講師の大場建治先生はもと明治学院大学の教授で、学長も務めました。退職後、朝日カルチャーで、四大悲劇(「ハムレッ…
今年の東京の桜は、わりと長持ちしているようです。海棠(かいどう)も花桃も咲き始めました。 (1)小雨が降る先週、新宿の紀伊国屋書店に出掛けました。 行きつけだった渋谷の丸善&ジュンク堂が閉店になったので、やむなく新宿まで足を伸ばしたのです。 (2)…
よく晴れた3月初旬の某日、妻と二人、銀座で良い映画を観ました。 (1)邦題「丘の上の本屋さん」という2021年制作のイタリア映画。 最近は悲しいかな,老人によくある症状で、2時間の映画を途中で席を立たずに最後まで観ることができなくなりました。 今回は…
1.下北沢の「ザックZAC」という喫茶店で時々朝食をとります。二人で、たまにひとりで行きます。 開店は朝9時。我が家は原則二食なので、10時前後に出掛けます。 いつもホットサンドウッィチと珈琲。賑やかな若者の街下北沢の商店街にありますが、空いていて…
京都で株式会社カスタネットを20年以上経営する植木力さんが、本年早々、新著 『奇跡を呼び込む力』を世に出しました。 送って頂き、面白くかつ懐かしく読みました。 彼の人柄と思いが伝わる良い本です。 念願だったPHP研究所からの刊行です。 (1) 94頁と短…
今回も頂いた本の紹介です。 中学・高校・大学で一緒だった廣田尚久氏の新著『ポスト資本主義としての共存主義』(信山社)です。 (1) 氏は本職は弁護士ですが、著作に励み、ここ4年間で今回が5冊目の刊行です。私もブログで紹介してきました。 (2) 昨年には…
今年も残り少なく、何やら慌ただしくなりました。 そんな中で、これも頂いた本ですが、歌集『生命萌えたつ』(関根キヌ子)を読みました。 出版した西田書店は雑誌「あとらす」のご縁で、編集担当の関根則子さんにはいつもお世話になっていますが、本書の著…
読書週間が11月9日に終わりました。今年の標語は「この一冊にありがとう」。 (1) 初日10月27日の毎日新聞は「きょうから読書週間」と題する社説を載せました。 「紙の本の販売額は昨年15年ぶりに前年を上回った」 「最近は短歌の歌集を手にするひとも増えて…
中公新書の9月刊行、『キリスト教美術史、東方正教会とカトリックの二大潮流』 (滝口美香著)を読み終えたところです。貴重な読書体験でした。 まずは、帯にある本書の説明文を紹介します。 「ローマ帝国下、信仰表示や葬礼を目的としたキリスト教美術が成…
前回は三島由紀夫が歌舞伎のために書き下ろした作品を、没後52年経って、アメリカの大学生が英語で上演したという話題を紹介しました。 いつも祇園の思い出話が楽しい岡村さんのコメントに、飯島さん経由の情報で、三島が『金閣寺』を書いたのは、祇園の花見…
先週は、外出の機会が多かったです。 11日(土)には、英国に住む次女の2年4カ月ぶりの出張でした。 翌日曜日は、我々家族も再会を楽しみました。場所は六本木の国際文化会館です。 (1) まずは順調に帰国できたようです。入国時の検疫も時間がかからず、すん…
1.ウクライナの戦争を思い、以前に読んだ本の一節を思い出しています。今回はその中から、2つご紹介します。 2.一つは、『アメリカのデモクラシー』(トクヴィル、松本礼二訳、岩波文庫)にある文章です。 (1) アレクシス・ド・トクヴィルは19世紀半ば…
1.80年も昔の、この国の悲惨な戦争の記憶と体験を持つ老人は、テレビの映像を通して見るウクライナの状況に心を痛めながら、今日もブログだけは続けます。 2.今回は,前回紹介した、澤木忠男さんが翻訳した、エリコ・ヴェリッシモ『大使閣下』(文芸社)の話…
1.コロナがいまだに収まらず、同世代の友人たちはどのような日々を過ごしているかなと、時々思うことがあります。 2.今回は、80歳前半になっても、コロナ禍の中で頑張っている元気な友人を紹介します。 (1)まず、神奈川県の中高一貫校で、ロボットプログラ…
前回のブログで、アメリカン・ドリーム、ならびに、NYでの新しい人生を目指す新カップルを取り上げました。 岡田さんからのコメントで、アメリカン・ドリームを追いかけて前向きに生きている次女のことを伺いました。会社の支援でMBAとCPAの資格を取り、近々…
前回は小説『総理の夫』で、政権交代による女性首相がどのようにして実現するかを紹介しました。現実はなかなか、こうは行かないでしょうね。 と思っていたら、藤野さんから、小説の主人公相馬凛子と重なる現実の政治家を取り上げたドキュメンタリー映画「な…
人気作家原田マハさんは実に多作です。題材は専門の美術関連に限りません。しかもご自身は、そういう精力的な印象を感じさせない、普通の女性です。 2. 今回は60作以上の著作の中から、『総理の夫 First Gentleman』(実業之日本社文庫)、日本初の女性首…
このところ原田マハさんの小説を、夫婦で競争で読んでいます。今回は、 『美しき愚かものたちのタブロー』(2019年、文藝春秋、「タブロー」は絵画のこと) 『異邦人(いりびと)』(2018年、PHP文芸文庫) の2冊を取り上げますが、前者は茅野市の図書館から…
1.前々回のブログで、終末期医療の病院と女性医師を紹介しました。医師は、南杏子筆名で『いのちの停車場』などベストセラー小説も書く人です。 友人からコメントを頂きました。図書館で300人待ちと言われたので、購入して奥様と読み、感動した。「他人ごと…
1.掲題の俳句は、このブログに的確なコメントを頂く畏友Masuiさんの作です。勝手に載せてしまい、お許しください。 コロナ禍の中で、中高の同期生10人強がネット句会を始めました。毎月幹事が季題を出し、メンバーは自作を提出し、他のメンバーが評を書くそ…
日本の中世史がご専門の美川圭・立命館大学教授から『院政、もうひとつの天皇 制』増補版(中公新書)を贈っていただき、このほど読み終えました。いま渋谷の丸善ジュンク堂に平積みになっています。 2006年に初版が出て5版を重ね、この4月25日に増補版が出…
前回、ドラえもんが大好きだと言う、駒場小学校1年生スズメ君の話をしました。 それで思い出したのが、8年前、母校の中学の入学試験に出た理科の問題です。 ――「いまから99年後に誕生する予定のネコ型ロボット『ドラえもん』はすぐれた技術で作られていても…
前回は、旅した福井の喫茶店で、1950~60年代のアメリカのジャズのレコードを見つけたと書きました。岡村さんは私より少し年下なので、70年代のレコードがまだ自宅にあるので、取り出して久しぶりに聴いたと書いて下さいました。誰にも、懐かしい・若い思い…
連休が終わって少し人出が少なくなったかなと、また1週間長野の田舎に滞在しています.秋晴れの美しい日が続き、実りの稲田とすでに刈り取りの終わった田とが共存してよい眺めです。日本晴れの午後は、久しぶりに霧ヶ峰湿原までドライブし、ほんの少し歩き、…
1.私たち老夫婦は、東京では相変わらず「stay home」ですが、短期間、長野県蓼科の古い田舎家には行ってきました。 自宅だからそろそろ許されるかなと車で移動して、畑をいじったり本を読んだり静かに過ごしました。散歩で鹿にも会いましたが、例年以上に人…
1. 新型コロナウィルス問題、早く収束してほしいですね。 私も家にいる時間が多くなりました。近くの散歩は続けており、梅やまんさくが咲く、立派なお宅の庭を眺めたりしています。 世界大で感染者が増えていて、経済も先行き懸念が広がっています。2月27日…
新型コロナウィルスが日本でも拡散しているようです。 1.(1)こういう状況では、京都もおそらく観光客激減でしょう。 私も今月、大坂・京都に行くつもりでしたが、中止しました。風邪の症状があり、81歳の老人が咳やくしゃみが取れないままで電車に乗るのは、…
1.先週前半の東京は穏やかな日和が続きました。 いつからか、年老いた野良猫が一匹、我が家の小さな庭に現れて日向ぼっこをするようになりました。最初は慎重に顔を出し、追い出されないとわかるとのんびり手足を伸ばして寝ています。 隣人に訊くとそこにも…