本を読む
今回は、前回取り上げた『センセイの鞄』(川上弘美)の補足です。 (1)本書は、「大人(70歳のセンセイと40歳のもと教え子)の恋物語」と評されます。 しかし本書を、「恋物語」と限定しなくてもよいかもしれない。 (2)改めてそう感じたのは、頂いたNagai先…
一昨年も昨年も、この時期は、茅野市の田舎家に行きました。 (1)その年最後の滞在でしたが、秋の高原の風情、とくに美しい紅葉を楽しみました。 今年は体調に自信なく、行かれず、代わりに昔の写真を眺めただけでした。 (2)近場には出掛けたのですが、そのせ…
「談話会」と称する読書会は、女性が多いせいか課題本は小説が多く選ばれます。 (1)7月は谷川俊太郎の詩を取り上げました。 8月はお休み。9月は有吉佐和子の『青い壺』(文春文庫)でした。 (2)彼女は、昨年末92歳で亡くなった谷川と同じ1931年生まれですが…
1.この夏は、種々事情があり、7月半ばを過ぎても暑い東京で過ごしています。 (1)国際文化会館にも出掛け、緑の庭を眺めながら昼食をとりました。 (2) アルテ展というグループ展の案内を頂き、表参道のギャラリーに行き、読書会でご一緒する松崎さんの絵を拝…
『よみよみかたる』という小説も、朝倉かすみという著者も、毎日新聞夕刊に載った著者の写真付き記事に出合うまで、全く知りませんでした。 (1)昨年9月に出版されて、今年上半期の直木賞の候補作になりました。 著者は小樽生まれの65歳、幾つかの受賞歴があ…
1.東大駒場キャンパスの銀杏並木を二人で散歩しますが、新緑が日に日に美しくなります。 (1) 休まずに歩き通すのはしんどいので、途中でカフェで憩い、時には朝食をとります。朝は空いていて、気持ちの良い時間です。 (2) 帰り道のグランドの周りにはまだ、…
毎日新聞の「余禄」は「朝刊一面の看板コラム」です。 1月20日大寒の日の「余禄」は、1987年に刊行された俵万智さんの第一歌集『サラダ記念日』に収録されている短歌、 <「寒いね」と話しかければ「寒いね」と答える人がいるあたたかさ> を紹介し、「家族…
茅野で、田舎家の本棚にあった古い本を再読しました。著者は張さつきさん。1981年に未来社から出版した『菩提樹(リンデンバウム)の花咲く国でー一主婦、ドイツに生きる』。 彼女は妻の親しい友人です。父上は木村素衛といい、教育哲学が専門の元京大教授です…
京都の岡村さんが文庫本を送って下さいました。 (1)永六輔さんの『明るい話は深く、重い話は軽く』(光文社文庫、2003年)。 (2)「幕間に読む本かも知れません。出掛けた喫茶店で読むのに適していると思ったのです。無理してでも読んで頂ければ幸いです。」…
1.茅野から、8日(水)に帰京しました。 滞在中、新緑が日ごとに濃くなり、店先には草花の鉢が並び、田植えも始まりました。農家が働く姿を眺めるのが好きです。 良く晴れた暑い日が多く、本を読んだり、軽食をとったり、庭で長く過ごしました。 2.畑を一緒…
東大駒場キャンパスの桜は、いまは八重が満開です。 良い気候で、あちこち出掛けています。 読書会の仲間7人の「源氏物語を語る会」もありました。お菓子を頂きながら楽しいお喋りです。 今回は2回目で、「藤壺中宮」についてでした。 藤壺と光源氏との関係…
今回もヘミングウェイの小説『老人と海』です。原作は1952年ですから、 今や古典です。 2. 年老いた漁師のサンチャゴと彼を慕う少年マノーリンとの交流の場面が素 晴らしいとは誰もが言うことです。 (1)岡村さんからコメントを頂き、青春時代の海外一人旅の…
3月初めの土曜日、長女夫婦から誘われて、我が家から徒歩20分、井の 頭線下北沢駅近くの小料理屋で4人で夕食をともにしました。 「日本酒とワインと小料理」と銘打ち、カウンターだけの10席しかない「小体(こてい)」な店です。 2.「namida」という珍しい…
1.前回のブログで岡村さんの海外一人旅エッセイを紹介しました。掲載している京都健康管理研究会の理事長さんから、「ネバーエンディングストーリーは今後も掲載されます。乞うご期待」というコメントを頂きました。楽しみです。 2.厚かましい話ですが、私の…
今回は、友人の新著『ウクライナ戦争と和平法則』(廣田尚久著、東京図書出版)の紹介です。 (1) 同封された手紙には、「(6月の)クラス会で相談に乗って頂いた本は、こういう形になりました」とあり、 (2)「ロシアが軍事侵攻したとき、先の世界大戦を知る…
「本を持ち寄って、みんなで育てる、まちライブラリー」をご存知でしょうか? (1) 12年前に大阪市内のビルの一室で始まった、「私設図書室」を作る活動です。いまでは全国1000か所に拡がっているそうです。 (2)提唱者・磯井純充(よしみつ)氏はこう語ります…
先週はまるまる一週間、茅野市の山奥で過ごしました。 電車とレンタカーを使い、よたよた歩きです。現地での車の運転や家事はもっぱら任せて、空気の良い静かなところで療養できたのは妻のお陰と感謝しています。 「温泉で温めれば徐々に良くなりますよ」と…
本日はこれから妻と二人、レンタカーを返して電車で東京に戻ります。今年の夏も田舎で緑に包まれて暮らしました。 その間、当地もすっかり秋めきました。蕎麦の花が盛りで、稲も色づきました。今年の夏は当地も暑く雨が少なかったので、生育も刈り入れも早そ…
前々回のブログは、シェイクスピアの「オセローを読む」最終講義についてでした。 今回は同じく朝日カルチャーの「源氏物語」です。田坂憲二元慶應義塾大学教授による長い講義も、6月で読み終えました。 源氏は朝日カルチャーでも人気番組です。 私は友人に…
暇な老人は病院行きだけでなく、あちこち出歩きます。先週は朝日カルチャー新宿教室に2回行きました。うち1回はシェイクスピアです。 2. 講師の大場建治先生はもと明治学院大学の教授で、学長も務めました。退職後、朝日カルチャーで、四大悲劇(「ハムレッ…
今年の東京の桜は、わりと長持ちしているようです。海棠(かいどう)も花桃も咲き始めました。 (1)小雨が降る先週、新宿の紀伊国屋書店に出掛けました。 行きつけだった渋谷の丸善&ジュンク堂が閉店になったので、やむなく新宿まで足を伸ばしたのです。 (2)…
よく晴れた3月初旬の某日、妻と二人、銀座で良い映画を観ました。 (1)邦題「丘の上の本屋さん」という2021年制作のイタリア映画。 最近は悲しいかな,老人によくある症状で、2時間の映画を途中で席を立たずに最後まで観ることができなくなりました。 今回は…
1.下北沢の「ザックZAC」という喫茶店で時々朝食をとります。二人で、たまにひとりで行きます。 開店は朝9時。我が家は原則二食なので、10時前後に出掛けます。 いつもホットサンドウッィチと珈琲。賑やかな若者の街下北沢の商店街にありますが、空いていて…
京都で株式会社カスタネットを20年以上経営する植木力さんが、本年早々、新著 『奇跡を呼び込む力』を世に出しました。 送って頂き、面白くかつ懐かしく読みました。 彼の人柄と思いが伝わる良い本です。 念願だったPHP研究所からの刊行です。 (1) 94頁と短…
今回も頂いた本の紹介です。 中学・高校・大学で一緒だった廣田尚久氏の新著『ポスト資本主義としての共存主義』(信山社)です。 (1) 氏は本職は弁護士ですが、著作に励み、ここ4年間で今回が5冊目の刊行です。私もブログで紹介してきました。 (2) 昨年には…
今年も残り少なく、何やら慌ただしくなりました。 そんな中で、これも頂いた本ですが、歌集『生命萌えたつ』(関根キヌ子)を読みました。 出版した西田書店は雑誌「あとらす」のご縁で、編集担当の関根則子さんにはいつもお世話になっていますが、本書の著…
読書週間が11月9日に終わりました。今年の標語は「この一冊にありがとう」。 (1) 初日10月27日の毎日新聞は「きょうから読書週間」と題する社説を載せました。 「紙の本の販売額は昨年15年ぶりに前年を上回った」 「最近は短歌の歌集を手にするひとも増えて…
中公新書の9月刊行、『キリスト教美術史、東方正教会とカトリックの二大潮流』 (滝口美香著)を読み終えたところです。貴重な読書体験でした。 まずは、帯にある本書の説明文を紹介します。 「ローマ帝国下、信仰表示や葬礼を目的としたキリスト教美術が成…
前回は三島由紀夫が歌舞伎のために書き下ろした作品を、没後52年経って、アメリカの大学生が英語で上演したという話題を紹介しました。 いつも祇園の思い出話が楽しい岡村さんのコメントに、飯島さん経由の情報で、三島が『金閣寺』を書いたのは、祇園の花見…
先週は、外出の機会が多かったです。 11日(土)には、英国に住む次女の2年4カ月ぶりの出張でした。 翌日曜日は、我々家族も再会を楽しみました。場所は六本木の国際文化会館です。 (1) まずは順調に帰国できたようです。入国時の検疫も時間がかからず、すん…