- 「本を持ち寄って、みんなで育てる、まちライブラリー」をご存知でしょうか?
(1) 12年前に大阪市内のビルの一室で始まった、「私設図書室」を作る活動です。いまでは全国1000か所に拡がっているそうです。
(2)提唱者・磯井純充(よしみつ)氏はこう語ります。
「本棚を置く、あるいは本を囲んで集まるだけでも始められる活動として、まちのカフェ、お店、商店街、自宅、オフィス、お寺、病院などから、農場や銭湯にまで広がっていきました。
(略)多様な人たちがそれぞれの想いをもって展開する活動になってきています。ある人は、本を通じて人とのつながりをつくるために、ある人は興味のある本を集めた心地よい場所をつくるために」。
- 数年前、茅野駅前ビルの中にも、「まちライブラリー@My Book
Station 茅野駅」がオープンしました。
(1)「出入り自由。閲覧自由。登録して会員になれば貸出もOK」
(2)「読書会や勉強会など、会員が主催する催しが開催される。参加者は本を介して交流を深める」
(3) 「本はすべて寄贈されたもの。自分の本棚を持つことも可能(有料)」
- 「自分の本棚」を持てるというのは面白いアイディアです。
(1)専用のコーナーに、夫々が好みの名前を付けた小さな「棚」を持つことが出来て、自分の蔵書を並べます。
(2)蔵書には持ち主の感想を書き添えます。読んだ人が書くこともできます。
(3)夫々のオーナーがどんな本を並べているか眺めるのも一興です。
自主出版した本を並べる人もいて、購入も可能です。
「蓼科親湯温泉」という温泉宿のコーナーもあって、なかなかの本が並んでいました。
(4)私も定住者なら参加できるのですが・・・。茅野市なかなかやるじゃないと感心しました。
- 茅野まちライブラリーに隣接して、ベーカリー兼カフェがあります。
(1)私たちは11月5日(日)の朝、11時39分茅野発の「あずさ」で帰京しました。
以前は東京との往復は車でしたから、電車利用の茅野駅でゆっくり時間を過ごしたことがありません。
(2)この日、駅に到着したのは10時過ぎ、時間はたっぷりあります。
「まちライブラリー」を覗き、隣接するカフェで焼きたてのパンと珈琲でくつろぎました。
カフェは初めて入りましたが、広いスペースに本棚があちこちに置かれ、本が並んでいます。茅野の「まちライブラリー」は行政の支援もあるようですが、カフェも一緒になって、活動を盛り上げようとしているのでしょう。
(3)二人であちこち本を眺めているうち、すぐに「あずさ」出発の時間になりました。時間待ちを退屈せずに過ごすことが出来て、地方都市の余裕を感じました。
5.本の好きな人種にとっては、居心地よい空間です。
私も昔はどこに行くにも本を手放さず、「電車は書斎の一部」と思っていました。
しかし最近はすっかり老いて、視力も気力も衰え、「あずさ」に乗車してからは、暫く車窓の景色を眺め、あとは終着駅新宿まで殆ど寝ていました。
それでも、本は眺めるだけで十分楽しくなるものですね。