ksen2006-01-24

machidaさんコメント有り難うございます。「育ちのよさ」かどうかともかく、コメントを読んで、2人の学歴についての記事を思い出しました。ビルはハーバード大を中退(ドロップ・アウト)、ミランダはデューク大でコンピュータ・サイエンスと経済を専攻(いわゆる「ダブル・メイジャー」)大学院でビジネスの修士号。そこで周りは、「2人合わせて、学位は2.5」と冗談を言っているそうです。学歴志向のつよいアメリカらしい記事ですが・・・
また、ご指摘の女性理事はもとマイクロソフトの役員で、女性でいちばん出世した人。大量のストック・オプションを貰って退職したので、いまはボランティアで、財団の仕事に「ウォール街の巨人のようながんばり」で仕事に取り組んでいるそうです。がんばりと訳しましたが、英語は「ferocity」で辞書には「どう猛・残忍・蛮行」とあります。貧困国の疾病について当初何も知らなかった彼女が猛烈なエネルギーで人に会い、学んでいった、その勢いのことを言っています。
ところで、「週に2日も割いているとは熱心ですね」とのコメントですが、これ「月に2回」と書いた筈です。原文は以下の通り・・・「Melinda is in the foundation office about two days a month. Bill is still busy being chairman of Microsoft, but they are both in regular contact with the staff, and they each spend about 15 hours a week on foundation business.」
前にも書きましたが、夫妻とも、仕事・財団・家庭(子育て)のバランスを常に考えて、必要とあれば再調整しています。
何れにせよ、フルタイムのコミットメントではないというところに、彼らのような(新しい)慈善事業家と「ソーシャル・アントレプレナー社会起業家)」との違いの一面があるように思います。
もちろん基本的に両者を分けるのは、お金の有無でしょうね。前者は自らの資産を「てこ」(レバレッジ)にできる。後者にはそれがない。昨年10月招聘したアリス・テッパー・マーリンも自らの活動で、資金調達にいかに苦労しているかを会っていて強く感じました。彼女の場合は私の質問に対して「自分はソーシャル・アントレプレナーと思う」と答えてくれましたし、夫のドクター・マーリンもその点に強く賛同していました。
その点に関してmachidaさんの1月13日ブログ町田洋次の社会起業家・エッセンスを思い出しました。正月のNHKの衛星放送でやったソーシャル・アントレプレナーの紹介番組(もとはアメリカPBS)に触れてのmachidaさんのコメントです・・・「誰もが、「カネがない、カネがない」と異口同音に言ってました。社会起業家は、金欠病者ですが、それでもやると、カネは、神がくれる(寄付のこと。金持ちやアショカは神です)、だから心配ない、こんな感じでした。」・・・これ面白く読みましたのでここでもご紹介いたしします。