ksen2006-01-25

machidaさん有り難うございます。ゲイツ夫人の学歴から広げて、本当は、日本の大学の在り方についていろいろと意見があるのですが、まあ以前本に書いたこともあり、差し障りもあり、遠慮しておきます。1つだけ言えば「ダブル・メイジャー(2つの学位)」というのを日本でも真似して導入するところも出ているらしいですが、そもそも、日本のように学科・学部の独立意識が強く「学科の自治」なんて言っているような土壌では形骸に終わるような気がします。
ところで、大騒ぎのライブドア事件です。堀江前社長がこれからどうなるか?そもそも何が行われたのか?現時点では憶測は避けたいと思います。ただ、東京地検も自信をもって逮捕したのでしょうから、証券取引法違反で起訴―→有罪、というシナリオは当然に予想されます。
私は、本事件が、横領や背任にまで及ぶのであれば事情は全く別ですが、証券取引法違反の問題であれば、私のブログのテーマと無関係ではありませんので、取りあげたいと思っています。もちろん1回や2回ではとてもカバーできませんが。
今回の事件で即座に私が思い浮かべたのは、80年代後半のアメリカ金融・ビジネス市場と「ジャンク債の帝王」と言われたマイケル・ミルケンです。私は84年までNYにいて、まさにウォール街にどっぷり関わって仕事をしてきました。そういった個人的な思い出が判断を曇らさないように努めるつもりですが、いまの日本は、良くも悪くも20年弱遅れてアメリカを追っている、しかし本事件の結果によってはまた違う道を歩くかもしれない、という気がしています。
もっともホリエモンをミルケンになぞらえるのは、「天才」と言われたミルケンに失礼な話でしょう。後者はインベストメント・バンカー、前者は事業家(最近は、虚業家というレッテルを貼られていますが)という違いもあります。金額の大きさも桁が違います。それと、個人的には堀江氏のやってることも知らないし本を読んだこともない、かつ後講釈になってしまいますが、総選挙に出馬して以来彼に対する興味を全く無くしていました。従って申し訳ないけど同情はしていません。
しかし、ミルケンの事件とその際の司法の対応、彼自身の生き方についてはいろいろ考えさせられるものがあります。
長くなりますので、今回は以下にさわりだけ触れておきますと・・・
「マイケル・ミルケンは、インサイダー取引・価格操作・虚偽の会計報告等98の証券取引法違反に問われて、1989年3月に起訴された。しかし正式の裁判に入ることなく、90年11月、司法と取引が成立。ミルケンはうち6つの違反について有罪を認めた。司法は、代わりに、懲役10年と6億ドルの罰金を科し、今後一切証券ビジネスに関わることを禁止した。ミルケンは罰金を払い服役したが、2年弱で釈放され、1991年に出所した。」
その後のミルケンの生き方については次回以降に・・・・