machidaさん、関西の大学でも同じような動きが拡がっていけばいいなと願っています。
我善坊さん、コメントに全く同感です。今回のブログがコメントに対するコメントになっているかどうか自信はありませんし、私も今だに勉強中の身ですのでよろしくお願いいたします。
プライベート・ジェットで飛んで5ツ星ホテルに泊まって、そこから貧民屈を慰問するのがフィランソロピストではないかと書きました。もちろん、すべてのフィランソロピストがそうではないでしょうし、当然ながら批判している訳ではありません。自らのライフスタイルを変えずに、しかも世のため・人のためにお金を出す存在は、これからの日本からも大いに現れてほしいものです。さらには、ボノやゲイツ夫妻のような自らを「てこ(レバレッジ)」にしようとする役割は高く評価できると思います。
そして企業の社会貢献・メセナ・・・という活動も同じような視点でとらえられるのではないかという気がしています。
他方で、CSR(企業の社会責任)というのは、本業によってどこまで利益性と社会性とを両立させていくかということではないでしょうか。昨今喧伝されるCSRはどうもこの辺が混同されているように思われます。
日経が「CSRプロジェクト」と称してキャンペーンをはっています。1月4日朝刊は2頁にわたる本プロジェクトの広告特集で「CSRを担う人々」4社の事例が紹介されています。中で、いちばん違和感を感じたのは、某大銀行経営企画部CSR室の話です。
「・・ある週末。荒川の河川敷に、社員が集まった。研修の一環として行われた河川敷クリーンアップ。45リットルのゴミ袋およそ70個の前で、170人の銀行員たちがにこやかに笑っている。予想を上回る参加人数に、このイベントを企画したCSR室も満面の笑み・・・」
これって、CSRと何の関係もないんじゃないか、といささか日経の見識を疑いました。こんなことをやるくらいなら、某大銀行は、本来の顧客サービスのいっそうの向上や「社会において存在感のある企業」「社員と一体感を持って働く社風」に向けていっそう努力してほしいものです。「残業をなるべく少なくして、自分と家族を大切に、そして特に週末は自分の時間を作って自分が納得する社会貢献をしてほしい」、これが企業のやるべきこと・言うべきことであって、会社が社員を(週末)集めてゴミ掃除をさせて(やるなと言っている訳ではないが)、それでCSRはないだろう、というのが率直な感想です
日経ビジネス」1月2日号でイチロー選手とスターバックスのシュルツCEOとが対談しています(前述した「社会において存在感のある企業」「社員と一体感を持って働く社風」という言葉は対談でのシュルツ氏の発言です)。この中でイチローがこんなことを言っています。
「社会貢献という意味では、僕もいろいろと考えてきました。(略)ただ自分が素晴らしいプレーをするからこそ、皆が会いたいと思ってくれるわけですから、最近はグラウンドでいい仕事をするのが大切と実感しています。(略)阪神・淡路大震災があって、いろいろと行動を起こしたりしたこともありますが、やはり一選手としてできることは、観客を楽しませることです。それが一番の社会貢献だと今は考えています」