大学は授業・定期試験が終わりました。

もっとも教員にとっては試験やレポートを読んでの評価の仕事があり、入試があります。


今年は入試実行委員という雑用係りをやらされており、2月10日(日)11日(月)の両日も出勤。11日(月)はなんと朝の8時から夜の10時過ぎまで学校に居ました。

なんとも非効率な仕事のやり方ですが、まあ入試である以上、いい加減にも出来ないので仕方ないのでしょう。2日目がここまで遅くなったのは試験の結果を見て、どこで合否の線を引くかを話し合っていたためです。


他方で学生、とくに4回生は卒論提出・卒論発表も終わり、写真(写真は発表会の後のコンパでの写真です。お礼だといってアルマーニのネクタイを貰いました)のようにルンルン気分でしょうが、ところがどっこい、まだまだ卒業できるかどうか分かりません。


試験で不合格になり、単位が足りなくなる学生も居るかもしれず、ゼミ生のうち少なくとも数人は、まだまだ心配です。

内定はもっているし、単位が足りずに大学に残るより、社会に出た方がはるかに世の中のお役に立つのではないかという(他人のことは言えませんが、学問より働くのに向いているような)連中なので何とか卒業してほしいのですが、本人はいたってのんきで、こちらがやきもきしています。


どこの大学にもあるのかもしれませんが、本学には「追試」と「再試」という制度があって、定期試験に失敗した学生への救済策です。

「追試」:傷病、事故等やむを得ない理由で試験を欠席し、その理由が妥当なものであると認められた場合に実施。

「再試」:卒業年次生が定期試験を受験して不合格となった場合に実施。

この「再試」というのが、いわば卒業させようという救済策ですが、その代わり、「追試」との両方は認められず、かつ最大で3科目しか受験できません。


うちのゼミ生の一部は、無事に卒業できるかどうかは、これから始まる、「追試」と「再試」にかかっています。


4月以降も君たちと付き合うのは勘弁してほしいし(面倒を見なければいけない3回生以下がたくさん居るし)、彼らも卒業したいという気持ちだけは強いので(それなら、こんなに土壇場になる前に、まじめにやれよと言いたいが、毎年必ずこういう学生が居ます)、とにかく卒業してくれよ、と祈っています。


もっとも私も、大昔、大学でぎりぎりの単位取得で卒業しました。

社会人になっても、単位が不足で卒業できない、どうしよう・・・と焦りまくっている夢を見ることが、時々ありました。


アメリカの大学は卒業するのが難しい。日本は甘すぎるのではないか、という意見もあるでしょう。
しかし私に言わせれば、彼らなりに4年間で成長したと思うし、不足単位を取るためにそれ以上大学に残ったからといって、これ以上の付加価値がつくとも思えないし、早く社会人になってもらった方がお国のため、と思います。