- 凌ぎやすくなった東京で、どんな暮らしをしているかと言うと、
(1)東大キャンパスの銀杏並木道を歩き、カフェで憩います。
(2)昔の職場や学校時代の仲間に会い、孫息子や長女夫婦と夕食をともにします。
(3)スマホを買い替えたので、下北沢のAUショップを訪れて、一から教えて貰います。
(いまだに、文字入力が出来ません)。
(4)読書会に参加してお喋りをします
(5)たまには、某大病院の臨床委員会外部委員の一人として会議に顔を出します(知らない世界の話で勉強になります)。
- まず、社会人3年目の孫息子と3人で夕食を楽しみ、IT時代の若者の日々につい
て聞きました。
(1) 「仕事はパソコン(PC)と業務用スマホを併用。個人生活はもっぱら私用スマホを駆使する」。使い分けが出来ている。
(例えば、業務では電子メール、私用ではLINE)。
(2) 仕事は、「パワーポイント」や「スラック」を使って、ビジュアルかつ合議型で進める場合が多い。「稟議書」などの文書作成はしない。「ワード」は使わない。
(3)「僕より年下の「生まれた時からのデジタル世代」は、AIも積極的に活用して、どっぷりITの世界に浸っている」。
(4)「ついて行けない人もいるのではないか?」と訊いたところ、「年上の上司には苦労している人もいる」という答えでした。
- 他方で、先週は、昔の職場で一緒だった女性と5年振りに会い、昼食をともにしました。彼女が今年傘寿を迎えたお祝いです。
(1) 彼女とは、仕事でたいへんお世話になりました。
銀行の合併を機に50歳ちょっとで早期退職し、あとは根津の小さなマンションでひとり暮らし。そんな日々を送れるのも銀行から頂く年金のお陰、と感謝していました。
(2) 私のお茶の先生でもあります。この日、六本木の国際文化会館にも和服姿で来られました。
退職後は、同僚の男性二人と時々お宅にお邪魔して、美味しく点てて頂きました。
その二人も体調の問題があり、会う機会がなくなり、今回は声を掛けませんでした。
(3) 話は当然に懐かしい思い出話が中心です。忙しかったけど、自由で、いい職場
だった、女性も働きやすかった、と繰り返していました。
(4) 85歳と80歳の男女二人が、秋の午後のひとときを、昔話で3時間を過ごす。
こんな時間が可能になるのも、かつて一緒に働いた職場の「文化」のお陰かもしれません。
(5)六本木のバス停まで歩いて帰りながら、小林秀雄の言葉を思い出しました。
―「思い出が、僕等を一種の動物であることから救うのだ。記憶するだけではいけないのだろう。思い出さなくてはいけないのだろう」
(「無常という事」から)。