時間のいろんな過ごし方

土論汝さん、遅くなりましたが有難うございます。

ご意見に賛同します。「本当に忙しい人ほど、・・・傍目に余裕が見える」
いい言葉ですね。

幸いなことに、私は、自分自身の仕事の成果はともかく、「忙しく見せない」=
「格好いい」という企業文化の中で育ってきました。

良くも悪くも「残業する奴は腕が悪いんだ」と公言する上司もいました。


もちろん、お客相手のサービス業のように残業せざるを得ない仕事もあるでしょうし、
残業でいちばん能率が上がるという人もいるでしょう。

但し、私の場合、上記のような企業文化でもまれたので、もともと残業が嫌いなせいも
あって、いつも早帰りを心がけました。


そのためやったのは(今もそうですが)、残業するくらいなら、まず昼休みを取らない
(海外で、日本人社員がぞろぞろ連れだって、日本料理店でゆっくり昼食をとるのが通例・・が
嫌いで出来るだけ避けた)、その次に朝、早く来る(私であれば、誰もいない朝の1時間は、
仲間とのだらだらした3〜4時間の残業に匹敵します)、それでも間に合わなければ仕方無く
残業する・・・こんな優先順位です。


もちろん、こういう我儘が許されるのは、「人はそれぞれ違うのだから、いろんな働き方がある。
きちんと仕事をしていれば、多様な働きをある程度認めよう」というリベラルな
企業風土のせいだろうと思います。


話が少しずれますが、いろんな働きがあります。

最近、京都の某所で、ビッグイシューを販売している某氏と仲好くなって、時々、会話を交わします。

彼は、57歳。過去に傷をもち、ホームレスになりました。

今では全国に200人ぐらい居る、販売員の中でもトップセールスマンで、月に700~800冊ぐらい
売るそうです。(ご承知のように、雑誌「ビッグイシュー」は、月2回発行、1冊300円のうち
160円が販売員の収入になる)



トップセールスのこつは?と訊いたところ、以下の3点を答えてくれました。


1.買ってくれる人との会話。会話の成り立ちやすい・買いやすい雰囲気を作るようにする
(例えば、写真にある、雑誌の見本台)

2.身だしなみ。中古の安い衣料だが、普通のホームレスとちょっと違って、こぎれいにすることを
心がける。週に2〜3回は銭湯に行く。月4000円で百貨店のロッカーを借りて、不要なものはそこに
入れておく。

そして
3,「適当に」やる。雑誌を手に取って、まじめに「買ってください・・・」と連呼するようなことは
しない。仕事には、ある程度の「余裕」が大事ではないか・


彼は、携帯電話も持ち、車の免許証ももち、時にはレンタカーをして旅にも行く。

たまには映画も見る。最近は『沈まぬ太陽』が面白かった・・・・と。


もちろん、心の中までは覗けないけれど、話していて、明るいのが、こちらとしても助かります。

いやいや働いているんではないな、という感じもします。


そう言えば『沈まぬ太陽』、3時間を超える長い映画なので敬遠しているが、見てみようかな。