ジョン・デンバー「カントリーロード」とカイン・リー「美しい昔」

  1. 新緑が美しい季節です。東大駒場キャンパスの銀杏も葉が出ました。学生姿が増えました。

キャンパス内を散歩しながら、前回のブログで頂いた、皆様のコメントを思い出しています。

まず岡田さんから、諏訪湖畔の「タケヤ味噌」という明治5年創業の老舗企業を紹介して頂きました。経営者とは、大学で一緒だったそうです。地方の優良企業。味噌会館という、販売・展示・カフェなどを併設していて、面白そうです。

タケヤ味噌会館 | タケヤを知る | タケヤみそ (takeya-miso.co.jp)

 

  1. 岡村さんは奥様が信州茅野市の出身です。

ご結婚のとき、「花嫁道具を納めたトラックに乗って、京都まで一緒に来られた叔父さんが、祇園の家の前で大声で木遣りを歌ってくれた」そうです。いい思い出ですね。

 

3.御柱祭で唄う木遣りの「奥山の大木、里におりて神になるよ」という一節を紹介しました。

田中さんは、「神々への畏怖」が私たちの「悪」の抑制につながってほしいという願いを、

Masuiさんは、「美しい自然も伝統も平和があればこそ」と、

それぞれ書いて下さいました。

 福沢諭吉の言葉を思い出しました。彼は言います。

「人間のごとき、無智無力、見るかげもなくウジ虫同様の小動物にして、(略)たちまち消えてあとなきのみ。」

 しかしながら、「すでにこの世界に生まれ出たる上は、ウジ虫ながらも相応の覚悟なきを得ず」

 「その覚悟とは何ぞや。人生本来戯れ(たわむれ)と知りながら、この一場の戯れを戯れとせずして、あたかも真面目に勤め、(略)生涯一点の過失なからんことに心がくるこそ、ウジ虫の本分なれ。」

(「福翁百話」から)

 

――「この身は、無智無力なウジ虫同様の存在」と自覚することから、「畏怖」が生まれ、「謙虚」になり、「他者への寛容と平和」も生まれるのではないでしょうか。

4.中島さんは、アメリカのフォークシンガー・ジョン・デンバーの歌「カントリーロード」を思い起したそうです。

カントリーロード 原曲の歌詞と意味・日本語訳 (worldfolksong.com)

私も大好きな曲です。大昔、米国勤務中に、休暇を取ってこのあたりを車で走りましたが、「田舎道よ、懐かしい故郷ウエスト・バージニアに私を連れてっておくれ♪」のリフレインを歌いながら運転したものです。

 いまも八ヶ岳を眺めながら走る「カントリーロード」で、この歌を口ずさむことがあります。

 

5.岡村さんからは、若い頃、アメリカ南西部をリュックを背負ってジョン・デンバーの「陽の光を背中に受けて」を口ずさみながら歩いたと書いて下さいました。

それぞれに、その時々の自分の姿と重なる「歌」があるのでしょう。

 

6.彼はいま、ベトナム戦争時の回想記を読み返しておられます。

 ウクライナの戦争を思いながら、そして、ベトナムの歌曲、カイン・リーの「美しい昔」を聞きながらの読書のようです。

(45) 美しい昔 ( 雨に消えたあなた ) / カイン・リー - YouTube

 お陰で私も、『サイゴンのいちばん長い日』(近藤紘一、文春文庫)
と『ライカでグッドバイ、カメラマン沢田教一が撃たれた日』(青木冨喜子、ちくま文庫)の2冊を読み始めたところです。

 前者は「サイゴン陥落を目撃した日本人特派員が鮮やかに描く衝撃の人間ドラマ」、後者は「ベトナム戦争の写真報道でピュリツァー賞に輝き、一躍世界に名を知られ、やがて34歳の若さで散った“日本のキャパ”沢田教一の生涯」、とオビにあります。

7.最後に、明るい話題を一つ。

ご存知の方も多いでしょうが、米国TIME誌の最新号(4月25~5月2日号)の表紙を大谷翔平選手が飾り、「翔平ショーが始まる(It’s Sho-time)」と題して、4頁の特集記事を載せています。今回は写真だけの紹介です。