1.私事ながら、先週85歳の誕生日を迎えました。
東京の孫二人、英国の孫二人、それぞれの母親経由バースディ・カードが届きました。
2.英国のカードは大きくて写真と名前だけ。日本のカードは小さく、細かい字でいろいろ書いてあります。
東京の上の孫(たつや)は独身のサラリーマン、下(りえ)はすでに結婚して二人の
赤ん坊(私の曾孫)がいます。
元旦には皆が我が家に集まり、酒盛りをしました。
たつやはバースディ・カードにそのことを書いてきました。
「お正月は有難うございました。(赤ん坊を抱きあげようとして)お互いに泣かれてしまいましたね。またリベンジしましょう!私もそろそろ子供が欲しくなってきたかも・・・・?
その時はぜひ抱っこしてあげてください!・・・」
まだ結婚もしていないのに、「よく言うよ!」です。
3.父親(私の長男)は商社勤務で、20年以上昔、インドネシアのジャカルタに赴任しました。当時5歳と3歳の孫も連れて行きました。
幼い孫たちはどんな思いで日本を発つのだろうと考えていたところ、出発する直前、母親(長男の妻)からメールが届きました。
「子どもたちが話していた会話が聞こえてきたので再現します」とあり、以下の通りです。
--―たつや「インドネシアに行ったら、もう雄也くんに会えないんだよ、もうね、みーんなに会えないんだよ」
りえ「えっ!しょうちゃんやあきちゃんも?ともくんも?」
た「そう。外国ってわかる?・が・い・こ・く、って」
り「うん!がいこくってえいごをしゃべるところでしょ」
た「インドネシアに行くとまわりの人はみーんな外国の人なんだよ」
り「インドネシアに行くって、旅に出ること?」
た「・・・あのね。夏ってわかる?」
り「うん、あのお日さまきらきらの」
た「インドネシアはね、ずーーっと夏なんだよ。ずーっと、ずーっと暑いの。ほらね、日本は冬とか出てくるでしょ。でもね、インドネシアはずーっと暑いんだよ。外国だから・・・・」
り「お兄ちゃん、インドネシアに行くって、旅に出ること?」
た「うん」
り「じゃあ、どこに行くんだろう?」
――会話はここで終わったそうです。
5.私はその翌年、まだ独身だった長女と二人で、長男一家が暮らすジャカルタに2泊、
バリ島に2泊する機会がありました。
到着したのがちょうど休み時間で生徒たちに頼んだら、校歌を歌ってくれました。
三番まで歌い、「ああ我ら、ジャカルタに日本の子!」の最後のリフレインは私も加わりました。
妙な大人が現れたと同級生の印象に残ったらしく、後で「たつやのおもしろおじいさん今日は来ないの?」と言われたそうです。
私が60歳代初めの出来事。
あれから20年有余。幼かった孫は、いまは片やサラリーマン、片や母親として、少子高齢化の日本で頑張っています。世代交代は確実に進んでいます。
当方は誕生日を祝ってくれるのはひたすら面映ゆく、昔を懐かしむだけになりました。