今回はインフルエンザでダウン。身辺雑記に終わりそうです。


1.岡村さん、下前さんコメントまことに有難うございます。以下の事情から今回はお礼だけで、次回にフォローすることでお許しください。


2.のっけから私事で恐縮ですが、付き合いの良い老人であることもあって、最近大流行しているA型インフルエンザにかかり、このところ寝たきり、外出禁止の日々を送っています。熱がなかなか下がらず、思考能力も低下しています。

伝染しても発症に時間がかり、そのため拡大するのがA型の特徴だそうです。
皆さまも十分にお気を付けください。

幸いに家人にはうつっておらず、お陰で当方は寝ているだけで面倒を見てくれるので有難いことです。

実は、家人は今週の8日からちょうど1ヶ月ロンドン郊外の娘のところに滞在する予定です。
私も後から、27日に羽田を発って10日ほど滞在して帰りは一緒です。
家人が出かけたあとに私一人で病気になったらと想像するとぞっとしますし、家人が出発直前にうつってしまったら、すでに航空券は買ってあるし、日程変更は出来ないと言われているし・・・・・

この時期に私一人が感染したのは、まずまずラッキーだったな、と考えることにしています。


3. 発症の直前に家人と二人であちこち出かけたので、人込みで感染したのでしょう。

外出の理由に、英国在の娘一家のところに持っていく買い物を揃えたということがあります。
何せ、観光旅行ではなく、とくに家人はいわば手伝いに行くのですが、先方からは日本から持ってきてほしい希望品リストが沢山あります。運び屋よろしく二人で持っていく訳です。




(1) 例えばお米や味噌・醤油やインスタントラーメン、ほうじ茶など。
――これらはロンドンでも売っていますが、家の近くには店がなく簡単には手に入らず、おまけに高価です。

(2) 台所用品
――この手の知識はありませんが、どうも英国には日本にあるような便利で使い勝手のよい小物が少ない、例えば「サランラップ」や「アルミフォイル」など日本の製品は実に優れているそうです。

(3) 文房具については娘からのメールを引用します。
「――クリアファイル(A4):
「え、そんなもの」と思うかもしれませんが、あの透明のA4サイズの固いクリアファイルというものが、こちらではあることはあるのですが、どこにでもはないので、入手がちょっと面倒なのです。

――コクヨの針なしホチキス「ハリナックス」:
英国と日本は規格違いで針の大きさが違い、いつも替え針で悩むので、針なしは便利です。」

たしかに、「針なし」のホチキスなんて発想は、あの保守的な英国人の頭脳からは生まれてきそうもありませんね・


何れにせよ、英国に出張される方にとっては、実用的で、安価でかさばらない、こういう文房具をお土産に持って行かれたら意外に喜ばれるかもしれません。



4.そして最後に「児童書」です。
そろそろ6歳になる孫がいるのですが、娘から、
「やはり最も重宝するのは日本語の本です。寝かせる時に本を読むのが最近英語の本になってしまっており、日本の5-6歳児向けで楽しいものがあればお願いしたいです。入手困難という意味では日本語の本が一番貴重です。」
と言われて、こちらも本を選ぶのは大好きなので、本好きの長女夫婦、おなじく長男の嫁の意見も聞いた上で、取りあえず、以下の本を渋谷の丸善ジュンク堂で購入しました。


(1) 「ちいさなおうち」(ヴァージニア・リー・バートン石井桃子訳)
(2) 「エルマーの冒険」(ルース・スタイルス・がネット作、わたなべしげお訳)
(3) 「車のいろは空のいろ」(あまん・きみこ)
(4) 「ちいさいモモちゃん」(松谷みよ子
(5) 「気まぐれロボット」(星新一


他にもいろいろ読んで欲しい本は山ほどありますが、年齢を考えるともう少し先でもいいかなと考えました。

これらのそれぞれには、家族の思い出がいっぱいつまっています。


子ども達がアメリカの小学校に通っていたころにやはり祖母が送ってきてくれたものもあります。

「車のいろは空のいろ」(あまんきみこ)は、小学校5年生だった長女が、母親の手も借りて、ごく一部分を英語にして絵も添えて学校に提出しました。授業でそういう課題が出たのでしょう。仕事で多忙な父親はまったく手伝いませんでしたが・・・・

何といっても「ちいさなおうち」は、なぜか我が家には英語の原本と日本語訳と2冊ありました。
日本に居る時から愛読していた娘たちが、父親の転勤で、初めてニューヨークのブロンクスヴィルにある借家を見たときの第一声が「“ちいさなおうち”にそっくり」と歓声を上げて喜びました。


「ケイプ・コッド風」と呼ばれる平屋の小さなコッテージ・ハウスで、とても住み心地のよい家で、素敵な大家さん夫婦に親切にしてもらいました。まだこの一画には白人しか住んでおらずアジア人は初めての居住者でしたが、嫌な思いもせずに暮らしました。

こんな風にして、たくさんの子供の本が私たちの世代、子供の世代、そして孫の世代へと読み継がれていきます。
世代を越えて同じ本を読み、読書体験を共有する、それが「思い出」になって後年になっても話合える・・・・幸せなことだと思います。

ロンドンの小学校で英語漬けの日々を送っている(英国では5歳から入学します)孫もぜひ、素晴らしい読書体験を重ねていってほしいと願っています。