2005年夏のニューヨーク(NY)、私が、近代美術館(MOMA)の「クリスティーナの世界」の前でしばらく立ち止まってしまったのは、絵の魅力だけではなく、多少は、旅のテーマが頭にあったからかもしれません。
旅の主たる目的は、アリス・テッパー・マーリンのセミナーの事前打ち合わせにありました。しかし、この機会を利用して、NYとワシントンで様々な人々に会って、アリスを含むソーシャル・アントレプレナーという存在について考えたいということもありました。
アリス招聘の申請を国際交流基金に提出したのが04年12月。助成決定の通知をうけて、アリスが代表をつとめるSAI(ソーシャル・アカウンタビリティ・インターナショナル)との電子メールのやりとりが何度も往復し、実際にNYまで足を運んだのが05年7月末。私にとって、「ソーシャル・アントレプレナーを探す旅」はこの夏に始まり、アリスの来日でピークを迎えたと言えるでしょう。
もっとも滞在中は、少しの時間をみつけて、街を歩きまわり、美術館も訪れました。日本の美術館で写真撮影を許してくれるところを、私はまだ知りません。ご存知の方が居たら教えてほしいです。アメリカでは、メトロポリタン美術館MOMAもナショナル・ギャラリーももちろんOKです。
この違いがどこから生まれるのかについても、どなたか教えてほしいのですが。私は絵の素人なせいもあるのか、とんちんかんかも知れませんが、マーケティングについての、つまりお客が喜ぶのは何かについての理解と対応が両国で違うような気がしてなりません。
もっともブログで公表することまでOKかどうか知らないのですが、とりあえず許していただくことにして、写真は、かの有名なフェルメールの「水差しをもつ若い女」(メトロポリタン美術館)です。この絵の前でもしばらく立ち止まってしまいました。