mayさん、コメント面白く拝見しました。人間、同じようなことを考えるものですね。


若冲展についてのブログは多いようで、KSEN(京都ソーシャル・アントレプレナー・ネットワーク)の仲間・藤野さんも何と3時間待ちで諦めたとのこと。


他方で、はるばる熱海から鑑賞に来た人もいます。このブログです。1時間40分待ったそうです。

いとこの夫は、まさに若冲を筆頭に江戸期の日本美術の研究が専門ですが、この展覧会、10回は行ったそうです。「もう、生涯、観る機会はないだろう」と言っていました。
これもいとこの話ですが、彼は京都・錦の青物問屋の跡取り。一生お金には困らなかったようで、高価な画材を求めることができた、それであのような鮮やかな色が出せたのではないか・・・とのこと。



文化博物館の「絵画と衣装」の方は丸紅のコレクションの展示です。
もっとも絵画は、商売としてはじめて、その後やめてしまい、残った在庫がコレクションとなったそうで、一貫性はありませんが、目玉は何といっても、ボッティチェリの「美しきシモネッタの肖像」です。

シモネッタ/ヴェスプッチは、ご存知フィレンツェ、「1475年にロレンツォ・ディ・メディチ主催の“大騎馬試合”で美の女王に選ばれた絶世の美女」。若くして暗殺されたロレンツォの弟ジュリアーノが想い焦がれた女性。
しかし彼女もまた、ジュリアーノ暗殺(パッツィ家の陰謀)の前に、22歳で病死してしまいます。

ボッティチェリは「春」や「ヴィーナスの誕生」で彼女をモデルにしたと言われています。

この・悲しくも華麗なお話しは、辻邦生の『春の戴冠』に描かれています。


本書は、ボッティチェリを主人公にした野心的な作品で、ローマ皇帝を主人公にした『背教者ユリアヌス』といい、フランス革命期を描いた『フーシェ革命暦』といい、何れも、日本語のディスクールに日本人は登場せず日本にまったく関係のない歴史上の人物を取り上げていて、その想像力と史料を調査するエネルギーには感心します。


ところで、 KSEN(京都ソーシャル・アントレプレナー・ネットワーク)ですが、このところやや開店休業の状態です。


次なる企画を話しあう機会があり、昨年秋に「カスタ君の町家」で実施して好評だった「ソシャルなマネー講座」の続編を、そのうち開催したいと希望しています。


活動はお休みがちですが、まあ、卒業生が育って、いろいろな分野で活躍しているし、「カスタ君の町家」と植木さんの活動も活発だし、学生も町家を利用させてもらっているし、これはこれでいいかなとも思っています。
現代社会学科も4年経って、今年は「将来、社会起業家(ソーシャル・アントレプレナー)になりたい」と宣言して入学してきた元気ある学生も現れました。