柳居子さん、たびたびの応答に感謝です。

先日勧められた『都(みやこ)と京(みやこ)』(酒井順子新潮文庫)を
読み終えたところです。
ご紹介有り難うございます。


“「言葉」「節約」「「神仏」「若者」など、19の観点から鋭く考察した
比較文化エッセイ“と
オビにありますが、肩のこらない読み物で、もとハーバード大いまUCLA
の教授・ロバート・ライシュの訳書『暴走する資本主義』なんていう、読み応えはあるが、
ちょっと疲れる読書の間の気分転換になりました。


「贈答」の稿で「下品なたとえで恐縮ですが東京人にとっての贈答行為が自慰行為の
ようなものだとしたら、京都人の贈答行為はセックス、ということになるのでしょう」
といった感性と比較意識や、「文学」で、同時に芥川賞を受賞した綿矢りさ金原ひとみ
を比較している視点も、なるほどと思います。


テレビの2時間ドラマの中で殺人事件が発生する土地の第1位はダントツで京都、という
他書の指摘をもとにした考察も面白い。


些事にはなりますが、「祭り」で「祭りソフトを他地域に輸出する京都に対して東京は・・・」
「「祇園YOSAKOI」・・・みたいなイベントは、たとえどれほど景気が悪くなろうと、
催されないに違いない」のところは、著者の指摘にも拘わらず、前々回のブログで触れた
ように、「京都さくらよさこい」が(祇園ではないが)実施されて5年目になります。

果たして、地元に受け入れられる「祭り」として定着するかどうか、興味のあるところです。


この本、今年の3月1日に文庫本で出て、3月20日に早くも2刷(私が買ったのも)とあり、
よく売れていますね。さすがですね。


私の場合は、京都を題材にするとそこそこ売れるかも・・・と思って、副題に
「京都で考えたこと」とつけた訳ではないのですが。


その京都ですが、18日(土)はまた夏日になり、東京から衣替えの手伝いに来て
くれた妻と、汗をかきかき、府立植物園(キョウト・ボタニカル・ガーデン)を訪れました。

ちょうど、チューリップ、しゃくなげ、けし、などが盛りでした。


しゃくなげ園に座って熱心にスケッチの手を走らせている姿もありました。