- 前回は、英国から孫たちがやって来て、長時間の飛行や時差などに参って、当方もくたびれた、と書きました。
フェイスブック仲間の藤野さん、田中さん、岡村さん、Masuiさんから、疲れが出ないようにと優しい気遣いの言葉を頂き、感謝しております。
岡村さんは、「イノダ」の常連が「盆が明けると「やっと帰ってくれたわ、ほとほと疲れた」という言葉を異口同音に言うのを聞いたことがある」とありました。
Masuiさんからは、「夏の祖父母との接触は、世代や家族の文化を継承する貴重な時期」との指摘を頂きました。
- コロナ感染者の急増で、夏休みに田舎の祖父母の家に帰省するかどうか迷っている父母が多い、という新聞記事が載っていました。その気持ちよく分かります。
我が家の場合は、すでに先行してやって来ました。来てみたら、感染者は多い、皆がマスクをしている、暑さと湿気は耐え難いということで彼らも体調を崩すのはやむを得ません。
それでもさすがに1週間も経つと時差の調整も進みます。ちょうどその頃には、サヨナラしなければならないというのがちょっと残念ではあります。
- しかし、元気になった彼らとは、よく遊び、楽しい思い出もたくさんできました。
コロナもあって、もっぱら山奥で過ごす時間が多かったです。
・二晩にわたって庭で花火をし、
・家の前の道路でバドミントンをし、
・同じく庭で、西瓜を切って食べ、
・農場でボール遊びをし、「おもしろ」自転車に乗り、
・とんぼをとり、羽化したばかりのセミを見つけ、
・トランプ(ババ抜き、大貧民)などの室内競技をし、
といった日々でした。
山奥にいれば人に会う機会も少なく、街中や人混みは避けて外食もせずに過ごしました。
幸いに、我が家の周りはもともと家が少なく、しかもこの時期住人も来ていませんでした。
そんな訳で、管理事務所にも仁義を切り、花火もバドミントンも大声で喋ることも、問題なく実施できました。
- 彼らは28日に、今度は娘の連れ合いの実家に移るべく帰京したのですが、その前日の夜も計5人が自宅のテーブルを囲み、夕食をとりました。
普段の夕食と少し趣向を変えて、私の提案で、
・大人はワインで、孫は水で乾杯し、再会を約し、
・10歳の孫に「別れのスピーチ」を依頼し、
・食事を楽しんだあとは皆で歌を唄いました。
(1) ちょっと面白いと思ったのは、10歳の孫がまったく嫌がらずにスピーチを引き受けたことです。
(2)英国の学校では、小さい時から人前で喋り・発表し・意見を言うことを訓練される、ということは娘から聞いていました。そういう普段の教育法もあって、臆せず引き受けたのでしょう。
(3) しかも、始める前にテーブルにあるグラスをスプーンで「チンチン」と叩いてから始めました。
これは英米でよく見かける光景ですが、少人数の集まりで誰かがスピーチを始めるという時、スピーカーは立ちあがって、スプーンでグラスをチンチンと軽く叩きます、
それが合図で、他の人たちは喋るのをやめて、立ちあがった人のスピーチを待ちます。10歳の孫もこういう作法を知っていることが面白かったです。
- 最後に、食事の後で皆で輪唱をしました。
歌は、「うるわし春よ」というドイツ民謡。8小節づつ歌い出す3部形式の輪唱曲です。私たちには、親の世代から伝えられた、古い・懐かしい・易しい曲です。
「うるわし春よ、緑に映えて、歌声ひびく野に山に♪」
そのあとはいつものように、皆でトランプをして賑やかに遊び、お開きになりました。