machidaさんのコメントはおかげさまでいろいろ考えさせられました。”The Fortune at the Bottom of the Pyramid(「ピラミッド底辺のビジネス機会」C.K.Prahalad)は未読です。アマゾンの同書の紹介文によると「何十億もの世界の貧困層は潜在的に起業家精神を
発揮する能力と購買力をそなえている。彼らを支援し、貧困から抜け出させること、しか
もそれを利益をあげながら実現することが可能なのである」とあります。面白そうな本で
すね。貧困がビジネスと結びつくというと不謹慎に思う人もいるでしょうが、貧困が政府
援助や慈善事業や寄付だけでは解決できないと考える人もいるでしょう。
たまたまNHKの人気番組「プロジェクトX」の11月29日放映は、「太陽に懸けろー住宅エネルギー革命」と題して京セラの太陽電池への取り組みを扱っていました。政府の開発援助資金を利用したようではありますが、太陽電池をアジアの発展途上国に売り込む作戦で大量生産をはかり、コストダウンを実現したそうです。写真はモンゴル。移動式テント用の小型太陽電池を作り、遊牧の民の暮らしを一変させたと解説にあります。テレビでは、砂漠の国で、らくだに太陽電池と冷蔵庫を積んで移動する光景もありました。冷蔵庫の中には伝染病予防のワクチンが入っていました。こういった海外でのビジネスが普及の突破口となって、現在国内で20万件以上の住宅に取り付けられているということです。利益の実現と社会貢献とがうまくかみあった好例と言えそうです。また同じ日のテレビ「ガイアの夜明け」では若者の起業をテーマに取りあげていましたが、中に、フェアトレードでサッカーボールを輸入してビジネスを起こそうという若者が登場しました。彼の場合にも、成功するかどうかはこれからですが、社会貢献というミッションと事業の立ち上げとが同時並行して動いていると言えそうです。