あっという間に1週間が経ってしまいますが、15日(金)、に今年初めての、京都ソーシャル・アントレプレナー・ネットワークのイベントを開催しました。
1月28日のブログにも簡単に案内しましたが、「関西元気人リレートーク」の第2回です。
初回は京阪電鉄のサラリーマン部長が市民と協働して鉄道(滋賀県を走る京阪の支線・石山線)を活用して地域の活性化を図っているという話。
今回は、北海道の根室で5人の牧場主がそれぞれの牧場を結ぶフットパス(歩行者専用の自然歩道)を作っており、これを支援し、自ら活動をスタートさせたいという若い元気人2人です。
講師が若いせいか、今回の参加者は大学生など若者が多く、私1人が年寄りで元気をもらいました。
いまは京都在住の2人の若者ですが、松村さんは3月に勤務先をやめて根室に移住(原則として夏季だけ)、賛同者をつのって、フットパスの整備、歩く会、ワークショップ、子供たちを対象にした「牧場と森の学校」の開催等の活動を予定しています。もう1人の麻生さんはしばらく京都から支援、何れ会社を退職してやはり移住するとのこと。
2人の夢は以下の通りです。
「農村の活動を次世代につないでいくこと。若い世代が農村の活動にかかわれるか、雇用の場を提供できるか、自然環境を持続的に保全・活用していけるか、この3つの視点を大事にして活動していきたい・・・酪農家さんの活動やいろんな地域の活動とうまくつながりながら、最後は農村の社会運動として発展させていくことを目指している」
これを読んで、私は実は、大正時代、武者小路実篤らが提唱して始めた「新しい村」のことを思い出しました。
つまり、両氏にとって、フットパスはいわば手段であって、活動理念は新しい農村運動にあるのだということ。これは2人が大学入学にあたって、北大農学部を選んだということからも潜在的な意識にあったのでしょう。
もちろん、こんな活動で生活していけるのか。難しい課題は多いと思います。
お2人から翌日メールが来て、以下のように書いてありました。
「いろんな方とお話ができて、とても刺激的で勉強になりました・・・・複雑な地域での人間関係の中で、どうやって社会に貢献できるのか、どう社会が変わっていくのか、これはずっと私も悩んでいました。今回先生とお話させていただいて、自分たちの目的も、やり方を少しずつ変えながらやっていくしかないのかなということに気がつきました。ありがとうございました。
それから、自分がなぜこんなに社会性のあることに関心があるのか、もっと表現できるようになればいいなと思いました」
悩みなながら、一歩踏み出そうとしている若者に、「あまり肩に力を入れないで。失敗したらやり直せばいいし、かつ、成功・失敗にかかわらず、挑戦することで誰かに何かが伝わると思う」とエールを送りたいと思います。