1週間ぶりの更新です。
柳居子さん、十字峡さん、ありがとうございます。
「イノダ」についてのコメント興味深く拝読しました。
ここから「サロン文化」が花開く・・・楽しそうですね。
また「相席を拒む客」がいる、「客の方に問題がある」という点ですが、ご指摘のこともあるでしょうが、観光客の気持ちからすると、京都は(江戸の「一見の文化」と違って・・もちろん今の東京に残ってはいませんが)「なじみの文化」ではないかという理解があって、一見さんは控えめに、円卓なんかに座るのはおこがましいという心理的抵抗があるのではないでしょうか。
何れにせよ、「イノダ」はマーティングを含めて、興味のある場所です。機会があれば、事例研究ということで、経営者の方にインタビューでもさせてもらいたいものです。
ところで、先週の土曜日には、瀬戸内寂聴さんの話を聞きました。
源氏物語千年紀に関連するイベントです。
宇治市のさる農家が、有機栽培のお米を作っていて、地域住民や学生を巻き込んだ活動として、16日(日)に「田植えアート」なるイベントを開催。これは、赤米などを使って田植えをし、写真のような紫式部のデザインの田にしょうというアイディアです。
瀬戸内さんも田植えに参加。その前日に、記念講演があったものです。
以下のような話がありました。
・「源氏物語」は、光源氏の死後を書いた「宇治十帖」から読み始めるとよい。これだけでまとまっており、テーマも内容も現代的、かつ仏教的である。
・「宇治十帖」は文章が違う、紫式部本人の作ではないのではないかという説があるが、それは学者が言うことで、小説を書く人間として本人が書いたと断言できる。
・式部は、晩年、出家して、宇治に住んだというのが、私の推測(光源氏の関係した女性の7割が出家している)
・現代語訳は、与謝野晶子、谷崎潤一郎、円地文子、それに私。前の3人は天才文豪だが、私ははるか格下。しかし、出家したのは私だけ・・・
・明日の田植えを楽しみにしている。
当時、田植えは労働であると同時に、唄を歌いながら行ったりして、見る人の楽しみでもあった。
藤原道長の生涯を書いた「栄華物語」で、道長が、娘の中宮彰子(一条天皇の后)に、田植えの光景を見せるという文章がある・・・
等々。
51歳で出家、現在86歳。実に元気なものです。