今回は、「京都人」三人を、ご当人の許しも得ず勝手に紹介iいたします。
- まずは、いつもコメントを頂く、祇園町会長の岡村さん。
同氏からホームページ(HP)を教えて頂きましたので、覗いてみました。
祇園はええとこどすえ – マナーを守ってもらっておおきに (gionminami.jp)
(1)まだ完成途次のようで、「現在作成中」とあります。
(2)竜谷大学と京都女子大の学生が協力しています。
「クレジット」に8名の学生の名前が記載されています。うち2人は留学生かな。名前を記載して感謝を示すのはよいことですね。
(3)英語版もあります。
作成の目的が「観光客にマナーを守ってもらいたい」という趣旨だからと思われます。
(4)「地元の声」という欄があって、岡村会長と女性が町を代表して喋っておられます。
「祇園は私たちが生活している場所。観光地でもテーマパークでもない。だからマナーを守ってもらいたい」という住民の願いが切々と伝わってきます。
(5)「舞妓さんが着物姿で歩くのも、座敷に向かう、つまり仕事に行くためで、観光客に見せるためではない」。
「一見さん、お断り」という決まりについても、「なぜ必要なのか?」を丁寧に・納得いくように説明してくれます。
(6)それだけ、観光客が増えて困っているのでしょう。
「祇園はええとこどすえ。だけど観光ならもっとほかにお行きやす」・・・・それが文化や伝統を維持継承していくために大切なことでしょうね。
(7)このHP,これからさらに内容を充実していくのでしょう。私としては欲を言えば、
・祇園の歴史や文化も伝えていってほしい、
・「一見さんお断り」は十分理解するが、他方で私のような田舎者の庶民が気軽に「祇園がええとこどす」を知る機会を作ってくれると有難い、
などと考えました。
- もう一人は京都検定1級保持者の藤野さん。
同氏の京都御所南にあるお住まいは、2020年に一般財団法人「藤野家住宅保存会」となり、一定時期には一般公開もされています。
原田マハの『美しき愚かものたちのタブロー』と『異邦人』 - 川本卓史京都活動日記 (hatenablog.com)
(1) 前にも触れましたが、この住宅の一部が、昨年末にWowowで放映された原田マハ原作『異邦人(いりびと)』のテレビドラマの舞台に使われました。
Wowowに加入している長女夫婦が録画して貸してくれたので、見ることができました。全5話、5時間の物語です。
(2)小説は、京都を舞台に、美術を取り上げ、個人美術館や画商や画家の内幕を伝えてくれます。巧みな物語づくりに感心します。四季折々の移り変わりや行事が、美しく、華やかに描かれます。
(3)テレビドラマも良くできていて面白かったです。私も昔、藤野さんのご好意で、東京から上洛したときに泊めて頂いたことがあるので、懐かしく拝見しました。
ドラマに使われるような家に、いまも住民が普通に住んでいるというのが、いかにも京都らしいなと思いました。
- 最後は、「イノダの主」下前さん。
(1)最近77歳を迎えましたがいまも現役の理髪師です。
しかも世界の有名人で、ご自分のブログで紹介していますが、理髪の光景を、外国人がブログで発信し、何百万回も見られています。顎剃りの技術に外国人が感嘆しています。
(2)たまたま昨年末12月27日の毎日新聞に、短歌の読者投稿の中なら選んだ「毎日歌壇賞」の発表がありました。昨年の「最優秀受賞作」は、下前さんを歌ったような作品で、
「接吻をするごと顔を近づけて濃きあごひげを剃りあげてゆく」です。
(3)選者の篠弘氏の感想には、「熟達したベテランの理容師は激減してしまった。渾身の力をこめてヒゲをそる人にめったに遭遇することはない」とあります。
篠先生、京都の下前理容室に行けば「遭遇」できますよ。