カズオ・イシグロの『クララとお日さま(Klara and the Sun)』

前回、ドラえもんが大好きだと言う、駒場小学校1年生スズメ君の話をしました。 それで思い出したのが、8年前、母校の中学の入学試験に出た理科の問題です。 ――「いまから99年後に誕生する予定のネコ型ロボット『ドラえもん』はすぐれた技術で作られていても…

スズメたちのこと 東日本大震災から10年 

だいぶ春めいてきました。駒場野公園の小彼岸桜も咲き始めました。 コロナのせいで、ここ1年以上、東大と付属研究所の構内に入れません。 そこで妻と二人の朝の散歩は、代わりに駒場の住宅街を歩いていますが、近くの駒場小学校に通学する生徒たちに会います…

ニューヨークのワクチン接種と「読書は永遠に楽しめる遊園地」

ニューヨーク(NY)在住の昔の職場の友人からメールが来ました。 (1)「コロナワクチンの第1回接種に行ってきました」とあります。 「良くオーガナイズされており、待ち時間もなく、流れ作業で30分程で全てが終了した後、アレルギー等の副反応に備えて20分様…

今年の2月は、人に会うための外出はたった2回

先週の東京は、三寒四温でした。ちっぽけな庭に沈丁花の花が香ります。妻の姪の小学生のお子さんが、親切に小鳥のエサ台を作ってくれました。お陰で、居心地がよいのか目白が次々にやってきます。 2月中に、人に会うために外出したのはたった2回でした。昨年…

ささやかなユーモアと「言葉を取り戻せ!」

先週の東京は良い日和が多く、世田谷羽根木公園の梅林まで散歩しました。恒例の梅まつりは今年は中止ですが、距離を空けつつ梅を見る人が、それぞれ楽しんでいました。 前回は台湾のデジタル大臣オードリー・タン氏を紹介しました。本人のみならず、同氏を登…

国際文化会館の「次世代リーダー」ウェビナーで聞く、オードリー・タン大臣の話

ネットを通じて繋がる社会がどんどん広がっています。前回紹介した、20歳を迎えたウィキペディアはその良い面を代表しているでしょう。他方で、誹謗中傷やフェイクニュースや炎上の弊害も大きい。両者善悪のせめぎ合いが、これからも続けられるでしょう。 と…

「20歳になったウィキペディア」と「カニンガムの法則」

1. 2月に入り、カレンダーを1枚めくりました。 今年の東京の梅は少し遅く、朝散歩する駒場の日本民芸館もちらほらです。 2.前回のブログで京都のボランティア団体「ミンナソラノシタ」の新しいプロジェクトを紹介しました。Masuiさんから、「藤野さんの文章…

京都のボランティア団体「ミンナソラノシタ」まだ頑張ってます

1. 年に2回発行する「あとらす」という素人雑誌の編集の手伝いをしています。 執筆者は全員アマチュアですが、大学の名誉教授など何人もいて、皆さん楽しく自由に寄稿してくれます。 最新の43号(ということは20年以上続いています)が届き、私は「パンデミ…

大統領就任演説とフォークソング「This land is your land ♪」

先週はもっぱらステイホームで、小さな庭に鳥が来るのを見るのが楽しいです。 妻が、みかんをかりんの木の枝においておくと、目白が来ます。大きなひよどりもきます。妻は、「たくさん食べてしまう」と言って、追い払うときもあります。それでも、先に目白が…

タイム誌「2020年パーソン・オブ・ザ・イヤー」は「アメリカの物語」を変えるか?

新大統領の就任を3日後に控えて、アメリカはどうなってしまったのかと感じている人が多いのではないでしょうか。 6日連邦議会の議事堂にトランプ落選を認めない過激な右派の暴徒が押し入り、トランプが扇動したとして、下院は弾劾の手続きに入り、13日可決さ…

エコノミスト誌「2020年カントリー・オブ・ザ・イヤー」は、マラウイ共和国。

緊急事態宣言のもと、ほぼ終日家で昨年から持ち越した本や雑誌を拡げたり,ネットに向かったりしています。頂いた新年の挨拶も、コロナに触れることが多いです。 新年早々シドニーから届いた挨拶には、「一時上手く収まっていたコロナが、クリスマス前に再度…

2021年の初め、カレンダーを眺め、「昨年話題のエンタメは?」

今年もよろしくお願いいたします。 お正月を自宅で静かに過ごした方が多いでしょう。私も、昨年末に頂いたカレンダーを飾りながら、妻と昔話をしたりしています。 友人二人から素敵なカレンダーを頂き、心遣いに感謝しております。 2.一つは大英図書館作成の…

2020年は「アナス・ホリビリス(本当にひどい年)」でした。

1.今年最後のブログです。振り返って2020年は,「新型コロナウィルスのパンデミック(世界的大流行)の年」として長く記憶に残るでしょう。エコノミスト誌12月19日号は「疫病の年、全てが変化した年」と題する論説を載せ、同時期のタイム誌表紙は「2020」に赤…

「サンタクロースは新型コロナウィルスの免疫を持っているから、心配しないで!」

年末年始はステイホームの人が多いでしょうね。 私の場合も、会食をともなう忘年会・新年会はほぼ全てキャンセルになりました。 自身のこともありますが、病院での医者や看護師のご苦労をTVのニュースで見ていると、高齢者は少しでも迷惑を掛けてはいけない…

東京藝大「メサイア」慈善演奏会は、今年が70回目の筈でした。

庭にあるかりん(花梨)の木が「今年は、なかなか落葉しない」と妻が不思議がっています。 例年より暖かいせいか、まだ緑の葉が残り、枝に置いた蜜柑をついばむ目白の姿の見分 けがつかないほどです。 1 2月の会食・会合予定はさすがにキャンセルが続いて、…

ドキュメンタリー映画「13 th(米国憲法修正13条)」のことなど

前回の黒人差別に関する本の紹介については、いろいろコメントを頂きました。 ブログで本書を最初に取り上げた7年前に知って、読んで「衝撃をうけた」と中島さんが書いて下さいました。 同志社女子大で勉強している飯島さん、対米歴の長い木全さんや松崎さん…

読書会と『黒人差別とアメリカ公民権運動』という本

前回は、旅した福井の喫茶店で、1950~60年代のアメリカのジャズのレコードを見つけたと書きました。岡村さんは私より少し年下なので、70年代のレコードがまだ自宅にあるので、取り出して久しぶりに聴いたと書いて下さいました。誰にも、懐かしい・若い思い…

福井の三国町の喫茶店「たぶのき」と思い出話

1. 前回報告した「Go to」を利用した福井旅行を無事に終えてから、某大学病院で半年に1回の定期的な診察を受ける機会がありました。 「最近、家に閉じこもりですか?」という質問が呼吸器科の先生からあり、 「感染者が増えているときに気が引けますが、実は…

カマラ・ハリスの「勝利演説」とGo to 福井のこと

先週の日曜日8日の朝早く、大学時代の友人2人とGo to トラベルとやらに便乗して2泊3日の旅をしてきました。 10日の夜帰宅して、早速PCに向かい、ブログに書いてくださった皆さんのコメントを読み、遅まきながらバイデン、ハリス両氏の「勝利演説」を聞きまし…

大統領選直後のアメリカとエコノミスト誌「なぜバイデンか」

前回のブログは核兵器禁止条約発効の話でした。岡村さんとMasuiさんのコメントを頂き、嬉しく拝読しました。 さて、明日の朝早くから外出の予定があり、本日中にブログを発信します。 今週は、4日までは八ヶ岳山麓に滞在し、冬は住めないので古い田舎家の水…

核兵器禁止条約が来年1月22日に国際法となる。

1. 1週間前の話です。日曜日(10月25日)、アメリカ大統領選挙についての拙いブログをアップしてから、墓参に行きました。帰宅したら、昔の職場で一緒だったニューヨーク在住の友人からメールが入っていました。 「10月24日、ホンジュラスが核兵器禁止条約へ…

神代植物公園で薔薇を見る、アメリカは大統領&議会選挙直前

1. 調布市の神代植物公園のバラ園は都内で最大とのこと。いまが秋薔薇の盛りで、先週の天気の良い日に家人と訪れました。立派なカメラを持って、熱心に接写撮影している人を多く見ました。 私の場合は、カメラも安物だし、技術もないので、芸術的な写真は無…

ニュージーランド総選挙、ジャシンダ・アーダーン首相の「地滑り的」大勝利

1.先週は、友人に誘われた「源氏物語」の連続講義が再開されたので出席し、二人で昼食もともにしました。久しぶりの再会で話も弾みました。お孫さんが、ニュージーランド(以下NZ)に留学していることが話題になりました. 慶応から交換留学生の制度で留学中…

米副大統領候補の討論会((10月7日)と「マンタラプション」

先週は気温も下がり、雨も多い東京でした。蓼科の里山でも稲の刈り入れが終わり、紅葉が始まっていることでしょう。 ところで、選挙もあと3週間ちょっとになったアメリカは、大統領とホワイトハウスのコロナ感染に揺れています。この混乱の中で、15日の2回目…

『ポスト・コロナ、資本主義から共存主義へという未来』(廣田尚久)を読む

連休が終わって少し人出が少なくなったかなと、また1週間長野の田舎に滞在しています.秋晴れの美しい日が続き、実りの稲田とすでに刈り取りの終わった田とが共存してよい眺めです。日本晴れの午後は、久しぶりに霧ヶ峰湿原までドライブし、ほんの少し歩き、…

引き続きアメリカ、RBG判事の後任問題とブレアナ・テイラー射殺事件の陪審判断。

東京に戻って、お彼岸でもあり、2回墓参に行きました。家人の実家の墓は上野に近い谷中の天王寺にあります。終えてから「谷中ぎんざ」を歩き、名物の「すずき」のメンチカツをビールと一緒に頂きました。コロナの前は行列ができる店でした。 前回紹介したル…

今回はアメリカです。ギンズバーグ判事死去と米大統領選。

1,日本時間の昨日、アメリカの最高裁判事、ルース・ベーダー・ギンズバーグ(RBG)が87歳で死去しました。この時期の彼女の死はアメリカにとって大きな事件です。5月31日のブログで彼女を紹介しました。 https://ksen.hatenablog.com/entry/2020/05/31/08160…

「秋来ぬと目にはさやかに~」と「土蔵の再建」プロジェクト

茅野の里山はだいぶ秋めいてきました。道路沿いのキバナコスモスはいまが盛りでしょうか。稲は黄金色に実り、刈り取りも近付いてきました。 よい眺めですが、残念ながら本日東京に戻ります。 田舎にいて秋を感じる一つに、風が変わったなという気配がありま…

京都から東京へ「東下り」

前回に続いてまた、京都から東京に出て来られた方のことです。「上洛」「帰洛」とは言いますが、京都人の東京行きは「東下り」でしょうか? 「東下り」の語源は在原業平の「伊勢物語」でしょうか。「なほ行き行きて、武蔵の国と下総の国との中に、いと大きな…

久しぶりに京都の方々に会い、「床屋談義」も聞きました

1. ここ10日間で、家人が1回、私が2回、合計3回日帰りで東京と茅野を電車で往復し ました。 因みに、家から中央線の茅野駅までは公共交通機関がないので、どちらかが車で送り迎えします。電車通学する高校生の子を持つ親は連日、車で送り迎えをする必要があ…