本を読む

『ミレニアム1ドラゴン・タトゥーの女』という本

1 arz2beeさん遅くなりましたが有難うございます。 たしかに多くの日本人は「Iを認めるEを好ましく思」うのでしょうね。 そもそも議論する意味があるかどうか自信がありませんが、外交的・社交的な人間であることを強く期待するアメリカ人・アメリカ社会特有…

『赤頭巾ちゃん気をつけて』と心優しき知性

1. さわやかNさん、笑み麗しさん、有難うございます。 Nさんとは、引き続き同じ関心を共有する学徒として(当方は老書生ですが) ともに学んでいきたいと思います。 2. 笑みさんにはご挨拶もせずに恐縮です。英国で見事博士号を取られたこと本当におめで…

これからまだ何を?何冊読めるか?

1. 柳居子さん、加藤さん、有難うございます。 「漢字遊び」のアナログ感がとてもいいですね。辞書と紙と鉛筆があれば楽しめ ますね。 百人一首も昔話で盛り上がります。 職場の昔の仲間からメールがあり、「祖父は、板のかるたに百人一首を 書き、娘(母)…

「権力の偏重」と丸山諭吉

1. 柳居子さん、有難うございます。 「下心有りで、国会議員を招待する宴席、定刻を過ぎても先生がやってこない・・・・」のエピソードを たいへん面白く読みました。「下心有りで〜」の出だしが、いかにも京都人らしいなと感じた次第です。 こういう話、よ…

古典を読む−秋澄みて日がな丸山真男読む

1. 柳居子さん有難うございます。まさにご指摘の通り「東叡山寛永寺」ですね。江戸を幕府の本拠とするに当たって京都を強烈に意識したのでしょうね。 写真も清水寺を模したそうです。 2. 我善坊さん、「西郷さんの銅像がなぜ上野にあるのか?」はご尤も…

福澤諭吉と実用主義(プラグマティズム)

Arz2beeさん、コメント有難うございます。大胆な発言は大歓迎です。1. ご指摘のとおり、福澤諭吉という人物が、なぜ、幕末から明治初年にかけて、かくも「原理主義」に捉われなかったか?というのは私にもよく分からないのですが、非常に興味があります。 …

「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らずと言えり」

1.7月はぐうたらしており、更新も遅れております。「福澤についてフォローするつもり」と書きながら10日も経ってしまいました。このところ、ちょっと別の原稿書きに時間を取られており、寂しいことに年を取ると1つのことにしか集中できなくなります。 2.…

福澤諭吉を読む、まず『福翁自伝』

さわさきさん、さわやかさん、有難うございます。何れも私の対福澤の問題意識と重なり、同じようなことを考えるものだと感じています。ということでこのブログ、これから福澤さんがしばしば登場するだろうと思います。 1. まずは、『福翁自伝』ですが、ゼ…

東日本大震災:考えること

1. さわやかNさん有難うございます。 震災後の支援活動にお忙しいことと存じます。 「やりての理事長」の大学「経営」には興味ありますが、またの機会に。我善坊さん、京大はたしかに『自由と民主主義をもうやめる』という本 (中身は知らないが題名だけで…

『大衆の反逆』(オルテガ・イ・ガセット、神吉敬三訳)を紹介する

さわさきさん、我善坊さん、さわやかNさん有難うございます。 1. もともと本筋などないブログですし、面白い指摘と質問も 頂いたので、今回もまだ延々と続きます。とくにこれらに関連して、 ご存じとは思いますが、私自身の復習をかねて上掲書を紹介した…

「トイレの神様」と「もしドラ」

5日ぶりの交信です。 お礼が遅くなりました。1.さわやかNさん、私も「文化革命」が必要だろうと考える1人ですが、 どうも(いろいろな意味で)抵抗も強そうですね(とくに、 ご指摘の「同性で群れる」「同期の桜」といった文化に満足している層からの)。…

「エコノミスト」の記事「年を取るのは楽しみ(The joy of growing old)」

柳居子さん、さわさきさん、有難うございます。 さすが博識のお2人、ブログを通して教えてもらえるのは幸甚です。万葉集の「くにみ」は舒明天皇の御製ですか。なるほど。そういえば鶴見さん、 読み返したら「だいたい『万葉集』からいえば、小高い丘の上から…

東山散歩・ゴスペル・歴史小説リンカーン

いろいろ所用があって11月の初めから10日ほど京都に滞在しています。 紅葉はまだですが、週末は気持ちよい小春日和で、柳馬場姉小路の理髪店 で散髪をしてもらったあと、東山まで往復を歩き、法然院(上の写真)の近く、鹿ケ谷通りにあるカフェ「ゴスペル」…

 『逝きし世の面影』と『坊っちゃん』

引き続き、『逝きし世の面影』に関心をもっていただき、 まことに感謝いたします。 ということで、同じ話題で恐縮です。1. 柳居子さんの、「世間様への意識」「静謐(せいひつ)という雰囲気」という 2点で日本も日本人も変わってしまったという嘆き、同感…

『逝きし世の面影』続き

我善坊さん、柳居子さん、さわやか中島さん、 皆様の長文かつ真面目なコメントにたいへん感激しております。 また我善坊さんは間違いのご指摘、有難うございます。 つい、自分のことに引き付けて「逝きし日」なんて書いてしまいたくなります。 今回は、京都…

『逝きし世の面影』(渡辺京二)

柳居子さん、お礼が遅くなりました。 相変わらず、博学で感心いたします。ご指摘の通り、「日本人が、穏やかで 卑屈でなく徳性の高い人たちだ」と幕末の外国人が異口同音に誉めている ようですね。 第一印象が大事だとのご指摘もまったく言われる通りですね…

村上春樹『1Q84 』を読む・その3(独断かつ僭越に)

このブログを覗いて下さる方のうち、村上春樹の『1Q84』を読んだ人は 殆どいないのではないでしょうか。 いままでにでた3冊の総売り上げが日本だけで3百万を超えるという 驚異的なベストセラーの読者の大半は、子供や孫のような若い世代 だろうと思うから…

夏の季語:炎暑、涼し、原爆忌

氤岳居士さん、柳さんコメント有難うございます。本題でないコメント大歓迎です。実をいうと、前回も本題は例によって 長すぎるしまじめに読んで頂けないだろうと思い、導入として、 「名前→具体と抽象の組み合わせ→土門英明さんもそうだ→ ロンドン地下鉄の…

フロスト警部賛歌

連休は田舎で過ごしています。まだ桜が咲いています。 茅野の田舎のPC環境が幸いにも整いましたので、早速早めの更新です (中身はいつものように下らぬ独り言ですが)。 イギリスの人気ミステリー、R.Dウイングフィールドのフロスト警部“ウィンター・フロ…

『家なき娘』(岩波文庫)を読みました

さわさきさん、さわやかさん、柳居子さん、土論汝さん、有難うございます。世の中には同好の士が居るものだと、たいへん嬉しく思った次第です。 いろいろとコメントにもさらにコメントしたいところですが、 徐々にということで・・・ 土論汝さんが大大大好き…

『ローマ亡き後の地中海世界』など

中島さん、氤岳居士さん、有難うございます。中島さんも詳しそうなガンダムは私にとっては大ネタです。 学生との付き合いがなくなると、こういう新しい知識を仕入れる機会が減るのが残念です。 氤岳居士さん、リベラルアーツについての解説、勉強になりまし…

再びお金の話。『愚者の黄金』も。

中島さん、今年も早速有難うございます。年初早々、お金の話も何ですが、お金を通した「価値創造」について補足しておきます。多くの人にとっては「釈迦に説法」かもしれませんが、お金によって「価値」が創造されたか どうかをどう評価するかが大事だと思い…

正月早々、気楽な読書

寅年が明けました。さわやか福祉財団中島さん、 コメントへのお礼が年越しになりました。 元旦、頂いた賀状の中でいくつか、印象に残ったのは以下の通り。 ・ 昔の職場の大先輩(もと副頭取)から「昨年は、御ひいきの 女優も亡くなり、お悔やみ申しあげます…

17歳『列車の音色』という作品

紅葉の季節ですね。20日、東京から旧友が現れ、法然院に案内しました。 自分の写真で恐縮ですが、彼が撮ってくれたのと背景がきれいなので・・・ 今回は私事で恥ずかしながら、15日に宇治市でちょっとしたイベントがありました。 藤野さん、田中(美)さ…

続・村上春樹:「オープン」と「クローズド」

黒幕子さん、どうも有難うございます。嬉しく拝読しました。紫式部と立派な名前をつけたものですが、いささか当方は恥ずかしいし、まあ(主催者に怒られそうですが) ローカルな出来事です。 それと報道でご存じのとおり、17歳の女子高校生と同時受賞にて…

村上春樹『1Q84』を読む

我善坊さん、まことに有難うございます。ご指摘の通りですね。国会議員のことを英語でlawmaker あるいはlegislator(立法者、法案作成者)と呼びますが、 日本の国会議員というのは何をしているのでしょう?誰かが作った法律に意見を言うだけ、それも 地元や…

総選挙にあたり丸山政治学を考える

前回のブログで三宅一生のNYタイムズへの寄稿を紹介しました。 被爆体験のある氏が、核廃絶を訴えるオバマ大統領のプラハでの演説に心を動かされて、発言したこと。それだけでもオバマ演説の意義は大きいのではないかという趣旨です。我善坊さんから長いメ…

三宅一生とニューヨーク・タイムズ

実は、三宅一生よりもIssei Miyakeでよく知られている、 世界的なデザイナー(フランスのレジョン・ドヌールを始め、数々の栄誉に輝く) のことを名前しか知りませんでした。 しかも彼が、7月13日、NYTimesに“A Flash of Memory(閃光の記憶)"と 題して寄…

『モルガンお雪、愛に生き信に死す』

柳居子さん、ご指摘ごもっともです。夫婦合わせて1年730日、うち東京・京都・茅野それぞれにて2人が一緒に過ごしたのは、 幸いなことにその3分の1弱でしょうか。この週末は、またいろいろと用事があって東京に居ります。 柳居子さんに貸して頂いた、『モル…

再び野口健さん、ノマドとハイブリッド

今回も野口健さんについて書きたいと思います。その前に、前回十字峡さんからの面白い指摘があったので、 私たち夫婦が、昨年1年(730日)どこにどれくらい居たかを考えてみました。 およその数字ですが、東京に390日前後、京都市&宇治市に280日前後、 茅野…